Twitterに道路をゆったりと歩くロボットのムービーが投稿され、3万以上のリツイートと8万以上のいいねを集めました。あまりにもなめらかな動きに「ロボットはここまで進化したのか」と驚く人が続出しましたが、実はこのムービーはゲーム・アニメーション用エンジンであるUnityを使って制作された合成映像だと判明しました。





ムービーでは、赤と黒のツートンカラーのボディで、能面のような不気味な顔立ちのロボットが二足歩行で歩いています。いかにもロボットといったぎこちない動きではなく、本当の人間が歩いていると思ってしまうほどスムーズに動きます。



実はこの道路を歩くロボットは本物ではなく、Unityのスウェーデンチームがリアルタイムレンダリング機能のデモとして作成した「ADAM」と呼ばれる短編アニメーションに登場するCGモデルです。このロボットのCGモデルは無料公開されています。Unityが公開している「ADAM」は以下のムービーで見ることができます。

ADAM: Episode 1 - YouTube

そして、Twitterで話題になったムービーは、イギリスの映像制作者であるマキシム・サリヴァン氏が制作したものでした。サリヴァン氏はハイダイナミックレンジイメージの照明をテストするために、携帯電話で録画した背景映像にロボットのCGモデルを合成してこのムービーを制作したそうです。



しかし、なぜかサリヴァン氏が制作したテストムービーがネット上に広まってしまい、「ロボットの反乱の日は近い」と騒がれてしまったそう。サリヴァン氏は自分の作品であることを公表しつつも、自分の作ったムービーが現実と混同される状況を少し面白がっているようです。





なお、映画「第9地区」の監督で知られるニール・ブロムカンプ氏が、このロボットが登場する短編アニメーション「ADAM」の続編となる「ADAM:The Mirror」「ADAM:Episode 3」の監督を努めて話題となりました。

「第9地区」ニール・ブロムカンプ監督の新作「ADAM: The Mirror」がYouTubeで無料公開中、Unityのリアルタイムレンダリング機能で制作 - GIGAZINE



ブロムカンプ氏もこのムービーに言及し、自分の担当したシリーズ作品の一部だと認めるコメントをツイートしています。