ちょっとスリムになって1サイズ下のジーンズを買うのは、ウキウキしますよね。でもサイズダウンしたのがブラだったら、あまりうれしくないはず。

ダイエットの神様にどんなにお祈りしても、胸以外だけやせるという奇跡は望めないのでしょうか? この悩ましい問題について専門家に聞いてみました。コスモポリタン イギリス版の取材に答えてくれたのは、シンシナティ大学ウェイトロス・センターのアンジェラ・フィッチ医学博士。さて、専門家の見解は?

【INDEX】


結局、やせると胸は小さくなっちゃうの?
胸は真っ先にしぼんでしまうの?
急なダイエットで胸が垂れるってホント?
短期間で体重の増減を繰り返すのも、胸が垂れるって聞いたんですが…
胸のハリを保つ方法はありますか?

1. 結局、やせると胸は小さくなっちゃうの?

「身もフタもないけど、答えは『イエス』です。女性の胸は、大部分が脂肪、そして乳房組織とでできています。だから体重を減らすと、胸も減ってしまうことになりますね」と先生は説明。

どのくらい胸が小さくなるかは、そこに元々どれほど脂肪をたくわえていたかと、体全体でどのくらい体重を減らすかによるそう。なのではっきり変化がわかることもあれば、たいしてサイズが変わらないこともあるようです。

2. 胸は真っ先にしぼんでしまうの?

ちまたでよく言われますが、これは誤解なのだそう。たぶん胸が、体の目につきやすいところにあるのが理由だろうとフィッチ先生は言います。

「胸は体の正面にある、目が行きやすい部分。だから目立つし、背中や太腿などよりも気づきやすいんです。でも脂肪は、蓄えているところから平等に減っていきます。どこからが落ちやすい、ということはありません」

ただし、人が体のどこに脂肪を溜めるかには個人差があるとフィッチ先生は指摘。お尻や太ももにつきやすい人もいれば、お腹につく人も。胸も同じで、特に胸に脂肪がつきやすいタイプの人だと、その場合は胸から減る脂肪も多くなる可能性が。

3. 急なダイエットで胸が垂れるってホント?

うれしいことに、体重の減るスピードは、肌のハリ(やたるみ)には関係ないそう。

しかし、喜ぶのはまだ早い! もし体重を大幅に減らした場合は、体全体で皮膚がたるむことがあり、胸も例外ではないのだとか。

「胸は、たとえば腿などよりはたるみが目立ってしまうかもしれません。これは胸の方が重くて、重力で下に引っ張られるため。でも減量の速さは関係ありません。皮膚のたるみが起こるのは、たくさん体重を減らしたときだけです」とのこと。

4. 短期間で体重の増減を繰り返すのも、胸が垂れるって聞いたんですが…

「しょっちゅう体重を減らしてはまた逆戻りするヨーヨー・ダイエットも、必ずしも胸のハリに悪影響はありません。一気にたくさんの体重を減らす場合を除いてはね」と先生。上の原則どおり、以前は胸に余分な脂肪があったために皮膚が引き伸ばされていたとしたら、その部分の脂肪が減ると、皮膚を引っ張るものがなくなる――したがって、垂れたように見えてしまう可能性が。

「でも、ヨーヨー・ダイエットでは、ただ体重増加時に自分の脂肪細胞を膨らませ、減量時にしぼませているだけなんです」と先生。だからよほど脂肪細胞が肥大するような太り方をしない限り、それをまた減らしても、バストのハリに影響することはないのだそう。

5. 胸のハリを保つ方法はありますか?

答えは「ある」で、それはウェイトトレーニング。筋トレ、特にベンチプレスやチンアップ(逆手懸垂)、ローイングで胸筋を鍛えると、胸壁の筋肉が発達して、バストアップの一助になるそう。

「わたしはいつも、減量といっしょにウェイトトレーニングもお勧めしているんですよ」とフィッチ先生。

「カーディオは脂肪を燃やすのを助けますが、ウェイトトレーニングは代謝を上げるのに役立ちます。減量すると代謝は落ちるものですが、筋肉をつければ、それを取りもどすことができるんです」

やせても胸はなんとかキープしたい――という人は、ウェイトトレーニングで胸筋を鍛えて、バストアップを目指してみて!

※この翻訳は、抄訳です。Translation: Noriko Sasaki (Office Miyazaki Inc.)COSMOPOLITAN UK