by Sean P. Anderson

アメリカのラジオ番組ホスト・映画製作者・YouTuberであるアレックス・ジョーンズ氏は右派系の論者として知られており、街頭でのデモンストレーションや政治家の集会できわどい質問を行ったり、ラジオ番組や自身のYouTubeチャンネルなどで陰謀論などを主張したりすることで人気を集めています。そんなジョーンズ氏のYouTubeチャンネル「Alex Jones Channel」が、「コミュニティガイドラインに違反している」としてYouTubeによって停止されてしまいました。

YouTube removes Alex Jones’ official channel for violating guidelines

https://www.engadget.com/2018/08/06/youtube-alex-jones-channel-removed/

YouTube bans Alex Jones, following Facebook and Apple’s lead | Ars Technica

https://arstechnica.com/tech-policy/2018/08/youtube-bans-alex-jones-following-facebook-and-apples-lead/

ジョーンズ氏はテキサス州のオースティン在住の人物であり、「オクラホマシティ連邦政府ビル爆破事件の裏にはアメリカ政府が関わっている」「アメリカ同時多発テロ事件は政府による陰謀だ」といった主張を繰り返し、注目を集めてきました。

「リスナーからの人気はあるが、主張のせいで広告主が集められない」としてラジオ局から解雇されるという事態も経験しましたが、ジョーンズ氏はその後も映画を製作したり政治活動を始めたりして活動を続けてきたそうです。ジョーンズ氏は「インフォウォーズ」というニュースサイトも運営していますが、インフォウォーズでは「あるピザ屋が小児性愛犯罪組織の拠点になっている」という偽ニュースを拡散し、実際に偽ニュースを真に受けた男が銃を持ってピザ屋に突入するといった事件も発生しています。

そんなジョーンズ氏は自身の主張を訴える「Alex Jones Channnel」というYouTubeチャンネルを持っており、240万人以上のチャンネル登録者を抱える人気チャンネルとなっています。そんなジョーンズ氏のYouTubeチャンネルが「ガイドラインに違反していた」として、YouTubeによって停止されてしまいました。



by Mark Taylor

YouTubeはジョーンズ氏が投稿するムービーについて、暴力的な差別発言や児童を危険にさらすような発言が含まれたものに関しては、以前から個別に削除する方針を見せていたそうです。そんな中、2018年8月6日になってAppleはiTunesからインフォウォーズのポッドキャストを削除し、Facebookもジョーンズ氏に関する4つのFacebookページを削除しました。この動きを受けて、YouTubeもジョーンズ氏のチャンネルそのものを停止する行動に踏み切ったとされています。

ジョーンズ氏は自身のコンテンツが大手IT企業から締め出されていることを受け、Twitterとインフォウォーズでのライブストリーミングを通じて非難したとのこと。「今後も政治的な権力との戦いは決して止めることはありません。グローバル主義者から迫害されることは、むしろ喜ばしいことです」と、ジョーンズ氏は述べました。