猛暑が続く夏競馬。新潟開催2週目のメインレースは3歳馬によるダート重賞、GIIIレパードS(8月5日/新潟・ダート1800m)だ。

 今年で10回目を迎えるこのレースは、1番人気の馬は安定した強さを見せている。過去9年の成績は5勝、2着1回、3着3回と、複勝圏(3着以内)を一度も外したことがない。

 一見すると、穴党の出番はなさそうだが、然(さ)にあらず。昨年は11番人気のローズプリンスダムが勝利して、2着にも12番人気のサルサディオーネが入って馬連は9万5320円という超万馬券となった。3連単も1番人気のエピカリスが3着に入りながら、80万超えの高配当となった。

 さらに、2014年も1番人気のアジアエクスプレスが勝ったものの、2着に7番人気のクライスマイル、3着に9番人気のランウェイワルツが突っ込んできて、3連単は10万円超え。1番人気が確実に馬券に絡みながら、オイシイ配当が見込めるレースなのである。

 そして今年、1番人気に目されているのは、前走の地方交流重賞ジャパンダートダービー(7月11日/大井・ダート2000m)で3着となったグレートタイム(牡3歳)。前々走のGIIIユニコーンS(6月17日/東京・ダート1600m)でも2着に入っている実力馬だ。

 しかも、同馬の母は2010年にこのレースを制したミラクルレジェンド。管理するのは、今年絶好調の藤原英昭厩舎で、鞍上もリーディングトップのクリストフ・ルメール騎手が北海道シリーズから駆けつけるとあって、不安要素は見当たらない。

「ただ、(グレートタイムは)やや詰めが甘い印象もあるんですよね」

 そう話すのは、日刊スポーツの太田尚樹記者である。確かに2勝目を挙げてから、4着、2着、2着、3着と、勝ち切れないレースが続いている。

 とすれば、今回も取りこぼす可能性はある。2着、3着となれば、高配当も大いに期待できる。

「3歳ダート戦線は”絶対王者”ルヴァンスレーヴ以外は混戦で、伏兵陣にも出番はあると思います」

 太田記者はそう語って、ビッグスモーキー(牡3歳)を推奨する。


レパードSで一発が期待されるビッグスモーキー

 前走は古馬準オープンの安達太良S(7月14日/福島・ダート1700m)に出走。2番人気に推されながら、初の古馬との対戦に屈して5着と人気を裏切った。それでも、2歳時にオープン入りし、重賞での好走実績もある。同世代との対戦なら、巻き返してもおかしくない。

「前走は、3〜4コーナーで加速にもたつく様子が見られました。520kgを超える大型馬ですから、おそらく小回りのコーナーリングが合わなかったのでしょう。むしろ、そんな状況にあって、古馬相手の準オープンで掲示板確保したことは評価できます。

 広い新潟コースに替わる今回は、同馬にとっては歓迎でしょう。半姉に地方交流重賞3勝のワイルドフラッパーがおり、血統的にももっとやれていいはずです」

 一方、スポーツ報知の坂本達洋記者は、まずレパードSのレースの特徴についてこんな見解を示す。

「気になるデータとして、過去5年で逃げ馬が4頭連対しています。昨年も12番人気のサルサディオーネが2着に入って波乱を演出したように、逃げ馬、4コーナーで先頭の馬には一発の可能性があります。新潟コースは広い舞台ですが、直線も平坦なコースなので、4コーナーで勢いをつけて、そのまま惰性で粘り込める、という点は頭に入れておいたほうがいいでしょう」

 そこで、坂本記者はイダペガサス(牡3歳)の名前を挙げた。前走は古馬1000万条件の猪苗代特別(6月30日/福島・ダート1700m)に出走。同じく今回のレースに出走するアルクトス(牡3歳)に次いで、2着に入っている。

「前走の猪苗代特別は、初の古馬との対戦で2着と地力を見せました。勝ったアルクトスは同じ3歳馬で今回再戦という形になりますが、前走での着差(1馬身4分の1)は4コーナーで外を回したイダペガサスと、うまく内をついた勝ち馬との差。逆転は可能と見ています。

 デビュー戦から持ち前の先行力で結果を残してきました。今回は確たる逃げ馬がいない分、早めに抜け出して粘り込むシーンが浮かびます。左回りの東京コースでデビュー2連勝を飾って、3戦目のオープン・昇竜S(3月11日/ダート1400m)も左回りの中京コースで4着と善戦。右回りの福島から左回りの新潟へと舞台が替わるのも、プラスに働くのではないでしょうか」

 坂本記者はもう1頭、前走のユニコーンSで2番人気に推されながら、9着と惨敗を喫したグリム(牡3歳)にも注目しているという。

「グリムも好位から直線で長く脚を伸ばせるタイプで魅力十分。何より、勝った2走前のオープン・青竜S(5月13日/東京・ダート1600m)が、中身の濃いレースでした。

 2着のスマハマはオープンのヒヤシンスSの勝ち馬で、3着のオメガパフュームはその後、古馬1000万条件の加古川特別を勝って、ジャパンダートダービーでも2着と好走しています。それらを蹴散らした実力は侮れません」

 気になる前走の惨敗についても、坂本記者は「4コーナーで早めに外から来られる厳しい流れ。レパードSでは、そこまで後続が早めに殺到することは少ないので問題ありません」と分析。巻き返しへの不安はないという。 灼熱の太陽のもと、新潟の砂上で嵐を吹き上げるのはどの馬か。ここに挙げた3頭がその候補であることは間違いない。

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