またもやマンガ原作らしいが、生活保護受給者家庭のディテールが良く書き込まれている。電話で通知して自殺してしまう人、借金返済で保護費の大半が消えて四苦八苦している人、かと思うと、未成年の息子が寿司屋でバイトしているのを母親が知らず、バイト代が税金面からバレて保護費の返還騒動になるケースなど。

安定を求めて公務員になった義経えみる(吉岡里帆)は生活課に配属され、110軒もの生活保護世帯を担当させられる。上司の京極(田中圭)は規則に忠実で厳しいが、指導係の半田明伸(井浦新)は柔和な笑顔で優しい。しかし、「デスクの乱れは心の乱れ」とケースワーカーとしての有りようをピシッと指導してくれる人材だ。

社会の下積みの、普通の生活者には窺い知れない生活保護受給者のさまざまな苦しさは同情に値するけれど、一方、悪知恵を働かせて不正受給を繰り返すヤカラとのイタチごっこもあると聞く。義経えみるのように真っ直ぐな新人が、過酷な現実と、厳然たる法律とのはざまで悩んで成長してゆく展開になるのだろうか。

吉岡里帆は「カルテット」の変な女で売り出して、イマイチ共感を呼ぶタイプとは思えなかったが、この作品では素直で悩める新人らしさをよく演じている。それにしても、生活保護受給を恥として隣近所に隠したい人が多いのに、あっけらカーンと自宅訪問する演出はちょっと引っかかる。そんなに明るいばかりでいいのかい。(放送2018年7月24日21時〜)

(黄蘭)