オウム真理教死刑囚6人に対する執行が26日に行われたことがわかった。6日には麻原彰晃こと本名・松本智津夫元死刑囚ら7名の幹部の執行が行われていた。これによりオウム事件による死刑確定囚13人全員の執行が行われたことになる。

 そこで気になるのが執行日であろう。今回は木曜、前回は金曜と、週の後半から週末にかけて行われている。今回の事件ばかりではなく死刑執行はこれらの曜日に行われることが多いが、なぜなのだろうか。

 「死刑執行は土日、祝日、年末29日から年始の3日までは行われないと法律で定められています。また、死刑執行は法務大臣が書類にサインしたのち準備がはじまりますが、手続き上、月曜や火曜などの週の初めにサインがなされ木曜や金曜に執行されることが多いようですね」(政治ジャーナリスト)

 さらに、木曜金曜の死刑執行にはメディア対策の意味もあるようだ。

 「土日はマスコミ報道が手薄になるので、あまり騒がれたくないように、これらの曜日に執行するようですね。とはいってもオウム事件に関しては注目度が大きいので、ワイドショー以外にも特別番組として流されました。さらに、6日の麻原元死刑囚の執行に関しては事前にメディアに情報が流れていた様子もうかがえ、『死刑のショーアップ化』を批判する声もありますね」(前出・同)

 死刑囚の移送など同時執行へ向けての動きはあったとはいえ、1か月に13人の死刑執行が行われるのは過去には存在しなかった例である。「ショー化」を含めて死刑制度をめぐる議論はこれからも続きそうだ。