『健康で文化的な最低限度の生活』ビジュアル

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吉岡里帆主演の連続ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』(フジテレビ系)が、本日7月17日から放送スタートする。

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原作は『週間ビッグコミックスピリッツ』で連載中の柏木ハルコによる同名漫画で、「このマンガがすごい!2015」のオトコ部門10位を獲得した作品。軸となるのは区役所の福祉保健部生活課に配属された新人ケースワーカーの成長物語だが、いわゆる「仕事モノ」というジャンル作品としてだけでなく注目したいのは「生活保護」という題材だ。

主演の吉岡里帆が演じるのは、生活保護受給者を支援するケースワーカーを務めることになった22歳の義経えみる。安定を求めて公務員になったえみるは、いきなり福祉保健部生活課で110世帯の担当を任され、生活保護の現場の壮絶な現実に直面する。

■多様な視点から「生活保護」の現場の実態に切り込む原作漫画
徹底した取材をもとに描かれているという原作には、毎話色々な事情で生活保護を受給する人々が登場する。身体が思うように動かせない人や心の病気を抱える人、かつては派手な生活を送っていたが、事業の失敗などで生活に困窮した人、夫のDVで離婚した女性――受給者の数だけ複雑で多様な事情があることが浮き彫りにされる。

また意図せずに不正受給していたことが発覚する家庭や、生活保護を受けていることに自責の念を感じて追い詰められる受給者なども登場する一方で、担当している受給者が死んだことで「1ケース減って良かったじゃん」と話す同僚など、彼らを支えるケースワーカー側の多様な価値観も描かれる。

さらには「生活保護受給者が車に乗っているのを見た」という市民からの抗議の電話など、生活保護受給者に対する世間の目を反映するような描写もあり、受給者、ケースワーカー、そして税金を払っている一般市民といった多様な視点から「生活保護」というテーマの背後にある問題に切り込んでいる。

生活保護は「生活に困窮する方に対し、その困窮の程度に応じて必要な保護を行い、健康で文化的な最低限度の生活を保障するとともに、自立を助長することを目的」(厚生労働省のウェブサイトより)として国が定めた制度であり、原作にもある通り国民にとってのいわば「最後の砦」だ(原作のタイトルは生存権を規定した憲法第25条からとられている)。かつて芸能人の親族が不正受給しているという疑惑をかけられてバッシングが起こるなど、受給者を叩く風潮があることも事実だが、今回のドラマ化は「生活保護」というものに偏見やネガティブな感情を抱いている人にも新たな視点を与えてくれる機会になるだろう。

■井浦新、田中圭が優しい先輩と厳しい上司に。脚本は『向田邦子賞』の矢島弘一ら
もちろんドラマ版で注目すべきは原作やテーマだけではない。吉岡里帆の脇を固めるキャストには、井浦新、田中圭、遠藤憲一、山田裕貴、川栄李奈ら実力と人気を兼ね備えた俳優陣が集う。とくに『アンナチュラル』『おっさんずラブ』でそれぞれ新たな魅力を見せた井浦新と田中圭が、吉岡演じるえみるの優しい先輩ケースワーカーと厳しい係長という対照的なキャラクターを演じるのも見どころの1つだ。

また脚本は劇団東京マハロの主宰を務め、ドラマ『毒島ゆり子のせきらら日記』で『向田邦子賞』を受賞した矢島弘一、演劇ユニット「艶∞ポリス」を主宰する劇作家・演出家の岸本鮎佳。主題歌にはAAAの新曲“Tomorrow”、オープニングテーマには安田レイの新曲“Sunny”が起用されているほか、『カルテット』『コンフィデンスマンJP』の音楽も手掛けたfox capture planによる劇伴にも注目したい。

さらにGYAO!では本作のウェブ限定となる「チェインストーリー」を各話放送終了後から毎週無料配信。ドラマ本編の1話終了後は、1話と2話をつなぐ1.5話として、主人公えみるの入庁式前後の姿や、川栄李奈演じる栗橋千奈、山田裕貴演じる七条竜一、小園凌央演じる後藤大門、水上京香演じる桃浜都を含む同期5人が初対面の気まずい空気の中繰り広げる自己紹介トークをコメディータッチで描く。

吉岡里帆主演の連続ドラマ『健康で文化的な最低限度の生活』は7月17日から毎週火曜フジテレビ系で放送される。