後半16分、U-17日本代表はFW若月大和が右足PKを決めて2-0

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[7.15 国際ユースin新潟第2節 U-17日本代表 3-0 U-17クロアチア代表 スポアイランド聖籠]

「相手が常に嫌がっていて、ストッキングビリビリになるくらいやられていましたけれども、それは相手が嫌がっている証拠ですからね。大したもんだと思います」。U-17日本代表の秋葉忠宏監督は、試合が進むにつれてどんどん存在感を増し、クロアチアDFにファウルで止められていたFW若月大和(桐生一高)について賛辞を送っていた。

 若月は今回が年代別日本代表初選出。「(合宿を)一週間やってきて、レベル高い中ですけれども、自分の持ち味であるスピードやパワーを外国人相手に、存分に出すという気持ちでやってきました」という若月は、常に自分の力を100パーセント出し切ろうとしている。初の先発出場となったこの日は気温30度を超える暑さの中、90分間献身的に走り続け、ボールを持てば持ち味の突破を繰り出して白星を引き寄せた。

 前半はFW栗原イブラヒムジュニア(三菱養和SCユース)と上手く噛み合わず、動きが単発になってしまっていた。それでもプレスバックでボールを奪い、スペースへの動きや積極的なシュートを見せていた若月は、1-0の後半16分にエンドライン際の狭いスペースをドリブル突破。振り切られそうになったクロアチアDFがたまらず後方からユニフォームを掴んでファウルし、PKが与えられた。

 このPKを右足でゴールに沈めた若月は、25分にも前線で巧みにボールを収めて前を向くと、一気にDF間へ潜り込む。そして、対応したDFに足をかけられて再びPKを獲得。キッカーの座は栗原に譲ったものの、「みんな相手が動けなくなる時間で、自分がどれだけ動けるかで勝敗も変わる」という若月のビッグプレーが3点目をもたらした。

 多少体勢が不利な状況でも、強引に相手の前に身体を潜り込ませて前に出る動きが印象的。登録170cmと特別大柄ではないものの、バランスを崩しかけても“粘り腰”で持ち直して前進し、急加速・急減速してシュートまで持ち込む動きも相手にとって厄介だ。技術ミスが幾度かあったことは確か。だが、「体幹とか鍛えて基本倒れないように。どんなに強い相手でも、デカイ相手でも粘って下潜れるように」自身を磨いてきたというFWは、チームが目指している「相手の嫌なことをやる」を誰よりも表現していた。

 メッシのように巧く、クリスティアーノ・ロナウドのように力強く、不格好でもゴールをもぎ取ることが目標。メキシコとの初戦では相手の運動量が落ちた時間帯に投入されて鋭い突破を見せたが、フル出場したこの日も終盤に凄みを感じさせるようなプレーをしていた。「裏抜けしたら、自分がボールを持ってゴールまで行くくらいの気持ちで明日もやっていきたい」というストライカーが、優勝を懸けたU-17新潟選抜戦でも終盤まで相手の嫌がるようなプレーを続け、U-17日本代表にゴールをもたらす。

(取材・文 吉田太郎)