厳選!2歳馬情報局(2018年版)
第8回:プランドラー

 真夏の中京開催。例年、気温30度を超える暑さのなかで行なわれ、レースを走る馬にとっては、かなり過酷な条件といえる。しかしながら、2歳戦線においては、どうやらこの中京開催でデビューすることがトレンドになりつつある。

 というのも、昨年この7月開催の中京でデビューし、勝利を収めたワグネリアンがその後、GI日本ダービー(東京・芝2400m)を制したからだ。

 おかげで、今年はこの中京開催でのデビューを目指す評判馬が一段と増加。先週行なわれた2歳新馬(中京・芝2000m)でも、GIを2勝したヴィルシーナの初子ブラヴァスをはじめ、セリ市で2億5000万円の高値をつけたダノンチェイサーなど、話題の若駒たちがこぞって初陣を迎えた(勝ったのは、4番人気のカテドラル)。

 さらに今後も、中京開催でのデビューを予定している良血馬が続々といる。その1頭が、栗東トレセン(滋賀県)の池江泰寿厩舎に所属するプランドラー(牡2歳/父ディープインパクト)だ。


まもなくデビューを迎える「大物」プランドラー

 母のプラウドスペルは、アメリカで現役生活を送り、ケンタッキーオークス(アメリカ・ダート1800m)などGIを2勝している名牝だ。繁殖牝馬となって日本に輸入されると、その産駒たちも徐々に活躍の兆しを見せている。

 プランドラーのひとつ上の全兄グレートウォリアー(牡3歳)は、今年1月にデビューして4戦2勝。春のクラシックには進めなかったものの、これまで3着以内を外さない安定感を誇り、秋にはGI菊花賞(京都・芝3000m)を狙える逸材だ。

 また、ふたつ上の半兄マジカルスペル(牡4歳/父クリエイティブコーズ)は、ダートの1000万下、1600万下と目下2連勝中。とりわけ前走は2着以下に7馬身差をつける圧勝劇を披露し、ダート界の”新星”として期待されている。まさに、勢いのある血統だ。

 そんな兄たち以上の活躍が期待されているプランドラー。7月22日の2歳新馬(中京・芝2000m)でデビューする予定だが、同馬に関わってきたスタッフはどんな評価をしているのだろうか。

 プランドラーの育成に携わったノーザンファーム早来の木村浩崇氏は、春の取材で早くも高い手応えを語っていた。

「この世代で”エース級”の1頭ですね。今年に入ってからどんどんよくなっていて、定期的に見に来ていた池江調教師の評価も上がる一方でした。

 速いタイムでも、持ったまま坂路を駆け上がっていきます。それでいて、息が上がりません。いろいろな馬に乗ってきましたが、そのなかでも完成度はかなり高いですね」

 加えて、2歳馬らしくない落ち着きも併せ持っているようだ。木村氏が続ける。

「育成を始めたときから優等生で、誰でも乗れるおとなしい気性です。レースでの折り合いも苦労しないのではないでしょうか。普段も無駄なことをしないので、馬房が汚れないんですよね。なんとか、大きいところにいってほしいと思っています」

 プランドラーは現在、池江厩舎で最終調整に入っている。順調にデビュー戦を迎えられそうだ。 灼熱の中京で初陣を飾った2歳馬から、またもクラシックホースが誕生するのか。世代の”エース”プランドラーの挑戦がまもなく始まる。

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