この日、朝食時にテロップで「麻原彰晃ら死刑囚7名の死刑執行」と出て、「1日中、オウム事件でワイドショーは大騒ぎだ」と思っていたら、それどころではなくなった。聞きなれない『大雨特別警報』という、呼び名は平凡だが、気象庁の会見ではめったに出ない特別な災害予報まで出て、それから後は豪雨豪雨、土砂崩れ土砂崩れ。

しかるに、関東のキー局は西の方の災害にほとんど無関心だった。唯一NHKだけが、いち早く通常番組をぶっ飛ばして災害報道に切り替えた。筆者はNHK総合で災害報道をチェックしつつ、別のテレビでBS-1をつけ、もう1台では民放をザッピングしていた。ところが、民放はノー天気なワイドショーや通常番組ばかり。たまにネット局から「土砂崩れです」と中継が入るくらいであった。

今回のNHKは質量ともに「あっぱれ」な災害同時進行中継で、東京キー局のローカル性と全国区の違いをまざまざと見せる結果になった。大事件が起きると、地方ネタであっても系列局同士が協力するのに、今回は『大雨』、絵的に地味なので、高を括っていたのではないのか。平成に入って1番の200人になんなんとする死者・行方不明者が伝えられて初めて、民放キー局も慌てて災害に向き合う結果となった。たるんでいる。

そういえば、熊本地震の時もNHKほど東京の民放局は時間を割かなかったように記憶している。おのれの身に降りかからなければ無関心な人間の浅はかさである。(放送2018年7月6日)

(黄蘭)