9日(2018年7月)、タイの洞窟に閉じ込められた少年のうち、新たに4人が救出された。おととい4人の少年が救出されてから21時間後だった。残るは5人になる。

雨季を迎えた現場では、急に天候が変更し大雨になることが多い。洞窟内の水位が上がれば、少年たちのいる場所の酸素濃度も下がる可能性が高く、タイムリミットは近い。番組では洞窟探検家の吉田勝次さんを招き、「危険すぎる救出作戦」のポイントについて解説した。

怖いのは少年がパニックを起こした場合

救出の順番を決めるキーマンはオーストラリアのダイバー兼医師のリチャード・ハリス氏。ナショナルジオグラフィック誌で水中カメラマンとしても活動する、ダイビングのベテランだ。

吉田さんは「洞窟の状態も、少年たちの健康状態も刻々と変わっている。あらかじめ決めて行くことはできない。その瞬間、瞬間で、現場で決めていると思う」と分析する。

潜水しなければならない場所では、ダイバーがお腹の下に子供をつなぎ、入り口から続くロープを引っ張る腕の力で前進する。子どもをお腹に抱えた状態でバタ足をすると、バランスを崩すからだ。ボンベは1本につき30分〜45分使用できる。25メートル毎に設置してあり、少なくなって来たら交換しながら進む。

話せない、視界もない状態で、少年とダイバーはどのようにコミュニケーションをとっているのか。

「おそらく、『3回叩いたら大丈夫』とか合図を作っていると思う」と吉田さん。

最大の難関とも言える、幅72センチ×38センチの狭い穴を抜ける時は、下ろしたタンクを頭上で押しながらまずはダイバーが通過、少年のタンクを転がしながら引っ張り、その後少年を通過させる。

洞窟の中は真っ暗で、水は「カフェオレ」のように濁っている状態だ。視界は10センチ先までしかない。何を頼りに自分の居場所を把握しているのか。

吉田さんは「頭に入れた地図と配置されたロープ」と話す。「何回も往復している間にダイバーは感覚で覚えている。(穴を通過する時は)子どもの身体や岩盤を触りながら、手の感覚でやっていると思う」と話す。

怖いのは少年がパニックを起こした場合だ。「マスクを着けていると息苦しく感じる時がある。着けていれば絶対に大丈夫なのですが、パニックになると取ろうとしてしまう。これが怖い」と吉田さんは話す。

伊藤利尋(フジテレビアナウンサー)「残り5人ですが、救出チームの疲労や現地の天候など、いちばん気になることは?」

吉田さん「やはり水位の上昇ですね。水深も距離も厳しくなります。さらに水も濁ります」

伊藤「いつ行くかの決断が大きなポイントですね」

司会の小倉智昭「なるべく早い方がよいのだろうけど、そうもいかないみたいです」