痛恨のPKを与えてしまったスペイン代表・ピケ【写真:Getty Images】

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ハンドでPK献上のピケを、スペインメディアが断罪

 サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会は1日、決勝トーナメント1回戦でスペインがロシアに1-1(PK3-4)で敗れ、16強でまさかの敗退を喫した。痛恨だったのは前半39分のDFジェラール・ピケがエリア内でハンドを犯し、PKを献上したシーン。スペイン紙「マルカ」がボールがはっきりと手に当たっている決定的瞬間の写真を公開し、サポーターの賛否両論を呼んでいたが、別のスペインメディアは、「重大なミス」と断罪している。

 痛恨の場面は1-0の前半39分だ。ロシアの右CKからのFWジュバのヘディングシュートに対して、DFピケがペナルティーエリア内でハンドの反則。ジュバに対してピケは背を向けているが、明らかにバレーのブロックのように左手を伸ばしており、ハンドを取られても仕方のない場面だろう。

 サポーターからはピケをかばう声も上がっていたが、スペインメディア「エル・エスパニョール」はこのシ―ンを振り返り、厳しい論調の記事を展開している。

「W杯後に引退を表明していたカタルーニャ出身の選手は幼いハンドを犯しPKを献上した。貧しいパフォーマンスと決定的なミスで大会を去る」

 “幼いハンド”と厳しく指摘しつつ、今大会のピケのパフォーマンスは、カルロス・プジョルとコンビを組んでいた時代と比較すると、低調だったと分析している。

「ピケは世界最高のセンターバックのレベルからは程遠いと言える、それでもディフェンス面で安心感と良いプレーを見せてきたが、今大会ではそれを見せる事はなかった」

「ミスが許されないロシア戦で重大なミス」

 1次リーグのポルトガル戦でも、FWクリスティアーノ・ロナウドのゴールに繋がる不用意なファウルを犯したとしている。

「“生きるか死ぬか”の、ミスが許されないロシア戦でピケは重大なミスを犯した。危なげないプレーで手を頭より上にあげてPKを献上した。これほど重大なミスを犯したピケの頭の中はどうなっていたのだろうか?」

 こう厳しい言葉を続け、不用意なハンドを断罪している。また所属先のバルセロナのセンターバックは、ギリギリの範囲で手を使ったプレーをする事が多いことも紹介。その上で「ただしこのプレーは説明がつかない」と首をかしげている。

「このミスで大きな代償を払う事となった。あのハンドがスペイン代表でのピケの最後の記憶となるであろう」

 今大会を最後に代表引退が囁かれているピケ。悔やんでも悔やみきれないラストゲームになってしまった。(THE ANSWER編集部)