厳選!2歳馬情報局(2018年版)
第5回:ダノンチェイサー

 7月になると”馬産地”が大いに盛り上がる。北海道では各所で競走馬のセリ市が開かれ、1年後、2年後のデビューを目指す若駒が上場される。

 なかでも、7月上旬に開かれる『セレクトセール』の注目度は高い。億を超える高額馬の取引が連発する、国内最大級のセリ市だ。

 まもなくデビューを迎える2歳馬の中にも、過去にその舞台で注目を集めた高額馬がいる。栗東トレセン(滋賀県)の池江泰寿厩舎に所属するダノンチェイサー(牡2歳/父ディープインパクト)だ。


2億5000万円の高値で取引されたダノンチェイサー

 同馬は、昨年のセレクトセールで話題となった1頭。上場前から良血として期待され、入札がスタートする際の最低価格が1億円に設定されたほどだ。そして、最終的には2億5000万円(税抜)という高値で落札されたのである。

 それだけの高値で取引されるのも、同馬が血統的な魅力にあふれているからだ。

 イギリス生まれの母サミターは、現役時代に欧米の芝レースで活躍。GI戦においてもアイルランドとアメリカ、それぞれで勝利を飾っている。スピードも求められるアメリカの芝でも結果を出していることから、日本競馬への適性の高さも見込まれている。

 父のディープインパクトは、もはや説明不要だろう。種牡馬となってからはリーディングトップを走り続けている国内屈指の存在だ。その血統背景から、2億5000万円という評価になったのだ。

 こうしてデビュー前から注目を浴びるダノンチェイサーだが、これまで関わってきたスタッフは、同馬についてどんなイメージを持っているのだろうか。デビュー前の育成を行なったノーザンファーム空港牧場の佐々木淳吏氏はこう語る。

「気性といい、体つきいい、いかにもディープインパクトのよさが出たタイプですね。いい意味で”硬さ”があります。育成を始めたときより、筋肉量も増えて、(馬体に)幅が出てガチッとしてきましたね。順調に乗り込むことができました」

 競走馬として活躍するには、精神面の安定も求められるが、その点についても佐々木氏は高く評価している。

「気性はすごく前向きで、調教をするときも、自分からハミを取ってガツガツ走っていきますね。だからといって、乗り手が抑えられないような、かかってしまうタイプではありません。ちょうどいいハミの取り方ですね」

 能力、そして気性面でも水準以上の質であるならば、同馬への期待はますます膨らむ。値段に見合う、いやそれ以上の走りを見せてくれるかもしれない。 注目のデビュー戦は、6月30日の2歳新馬(中京・芝1600m)を予定。2億5000万円の高額馬ダノンチェイサーは、そこでどんなパフォーマンスを披露するのか、今から楽しみでならない。

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