最終ラインの要として存在感を発揮した吉田。エースのファルカオに得点を許さなかった。写真:JMPA代表撮影(滝川敏之)

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[ロシアW杯グループH]日本 2-1 コロンビア/6月19日/サランスク

 前半早々に香川真司のPKで先制した日本だったが、コロンビアはそれでも10人であることを感じさせない怒涛の攻撃を繰り出してきた。守備の要である吉田麻也はこの時、1点リードはしているもののとにかく焦らないで戦うことを意識していたという。

「焦らないように、前掛かりになり過ぎてカウンターを食らわないように。個人的には1-1になってもOKというくらい割り切った気持ちでやっていましたね。まあ、周りにそれも伝えていましたし」

 前半は一進一退の攻防となった。なかでも吉田は相手のエースストライカー、ラダメル・ファルカオと再三にわたりマッチアップ。ヨーロッパ・リーグで二度の得点王を獲得した実績を持つ名手に対して、吉田はいかなる対応を見せたのか。

 まず吉田は、「非常にファウルをもらうのが上手い選手なので、足もとに入るところに関しては注意しなければならなかった」と振り返る。一方で、「逆に下がってくさびになると、あまり脅威ではなかった」と語っており、自陣のアタッキングサード内でファルカオに入ってくるボールに対しては、とりわけ強い警戒心を持っていたようだ。
 
 さらに、重要だったのは危険なエリアに入ってくるパスの出所を封鎖することだった。
「大事なのはボックスに入ってきてからのところ。そこに良いボールを入れさせなかったのが良かった」という吉田の言葉からも、周囲との連係によってファルカオへのパスルートの限定に成功したことが“エース封じ”につながったと言えるだろう。

 もちろん、37分にファルカオにファウルを与え、課題のセットプレーから失点してしまったことは次に向けての修正点としたいところだが、「いろんなシチュエーションを想定して準備してきたので、僕だけでなく他の選手もパニックに陥らなかったのが大きかった」と吉田が振り返ったように、入念に練られた対策が大舞台のピッチで実を結んだと言える。