今週末24日、阪神競馬場では春のグランプリ、GI宝塚記念(芝2200m)が行なわれる。

 かつては、その年のGI天皇賞・春(京都・芝3200m)勝ち馬とGI安田記念(東京・芝1600m)勝ち馬の対決が見どころだったが、今年も含めここ6年、安田記念からの参戦馬はなく、その年の安田記念の勝ち馬の参戦は2007年ダイワメジャーを最後に途絶えている。過去の勝ち馬を見ても、安田記念と宝塚記念を両方勝った馬はいないので、ある意味、自然な成り行きと言える。

 さらに今年は同年の天皇賞・春(4月29日)勝ち馬の参戦もない。勝ったレインボーラインはゴール後に故障を発生し、既に引退してしまった。天皇賞・春勝ち馬の出走がないのは2014年(天皇賞・春勝ち馬はフェノーメノ)以来4年ぶり。今年は天皇賞・春から3頭が参戦予定だが、4着のミッキーロケットが最高着順。同年の天皇賞・春3着以内馬が出走しないのは1996年以来、22年ぶりとなる。ちなみに、その年は天皇賞・春で5着だったマヤノトップガンが勝利している。

 とはいえ、昨年の勝ち馬であるサトノクラウン、昨年の菊花賞馬のキセキ、昨年のドバイターフ勝ち馬のヴィブロスなど4頭のGI馬がエントリー。初対戦の組み合わせも多く、なかなか興味深いメンバー構成となっている。


3歳時にキタサンブラックを破ったサトノダイヤモンド(手前)。この頃の「強さ」を取り戻せるか 4頭のGI馬の中で、最も大きな注目を集めそうなのがサトノダイヤモンド(牡5歳/池江泰寿厩舎)だ。同馬は2016年のクラシック戦線の中心的存在として活躍し、GI皐月賞(中山・芝2000m)3着、GI日本ダービー(東京・芝2400m)2着と好走を続け、秋のGI菊花賞(京都・芝3000m)でGI初制覇。その勢いを駆って、年末のGI有馬記念(中山・芝2500m)ではキタサンブラックを破り、最優秀3歳牡馬に輝いた。

 4歳を迎え、サトノダイヤモンドの時代が来るかと思われたが、GII阪神大賞典(阪神・芝3000m)こそ勝利したものの、天皇賞・春では3着にとどまる。秋にはフランス、凱旋門賞に挑戦したが、重馬場も影響したか15着に大敗し、4歳時はGIを勝てずに終わってしまった。

 5歳となった今年は、7カ月ぶりとなるGII金鯱賞(3月11日/中京・芝2000m)から始動。スワーヴリチャードから0秒3差の3着に入り、復帰戦としては上々と思われたが、3番人気で出走したGI大阪杯(4月1日/阪神・芝2000m)では戸崎圭太騎手との初コンビで7着に敗れてしまった。

 大阪杯を振り返ってみると、最内の中団を確保したまではよかったが、勝負どころで前が開かず外に回し、外に回ってからも伸びを欠いていた。勝ち馬との差は1秒と小さいものではなく、巻き返しは厳しいと見る人も多いようだ。

 そんな経緯なので、今回特に注目されるのはその状態。6月14日に行なわれた1週前追い切りでは、栗東CWコースでラスト1F(ハロン)11秒4の好タイムを計時した。まだベストの状態ではないかもしれないが、状態は確実に上向いているようだ。

 ファン投票が行なわれる宝塚記念。今年、サトノダイヤモンドは大阪杯を制したスワーヴリチャード、昨年のジャパンC勝ち馬のシュヴァルグラン、昨年のダービー馬レイデオロなどを抑え、得票数は1位だった。それだけ実力を認められ、期待の大きい馬であることがわかる。

 宝塚記念の最近の傾向を見ると、2014年ゴールドシップ、2015年ラブリーデイ、2016年マリアライト、2017年サトノクラウンと、サトノダイヤモンドと同じ5歳馬が4連勝中。マリアライトはサトノダイヤモンドと同じディープインパクト産駒だった。さらに、管理する池江泰寿調教師は2009年ドリームジャーニー、2012年オルフェーヴル、2015年ラブリーデイと、3年おきにこのレースを勝利。今年も前回から3年が経っており、順番からいくと勝つ年だ。

 海外遠征後の休養から復帰し、2回使われて状態も上向き、騎手も乗り慣れたクリストフ・ルメール騎手に戻る。ローテーション的にも、GIとなった大阪杯からの参戦は昨年のサトノクラウン(大阪杯6着)が勝利しており、データ的にも強調材料が多い。2016年有馬記念以来のGI・3勝目を期待していいだろう。

◆宝塚記念、香港馬ワーザーをわざわざ連れてきたムーア師に勝算あり!

◆アドマイヤジャスタに乗ったスタッフ全員が「この馬は違う」と唸った