トップ下、右サイドハーフ、ボランチで先発するのは? 本田のスタメンの可能性がないわけではないだろう。

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 いよいよコロンビア戦(現地時間6月19日)が迫ってきた。日本代表がロシア・ワールドカップで躍進を遂げるには最も重要な試合であり、ここで敗れるようだと一気に苦しくなる。それだけプレッシャーのかかるゲームなので、過去にワールドカップを戦ったという経験は重要だろう。
 
 となると、GKはベテランの川島永嗣。10年、14年大会と正GKを務めており、東口順昭、中村航輔よりもその点で計算が立つ。スイス戦でのパフォーマンスは不安定だったが、過去の実績を重視して川島とした。
 
 おそらくフォーメーションはパラグアイ戦(6月12日。結果は4-2)で採用した4-2-3-1システムで、4バックの最終ラインは右から酒井宏樹、吉田麻也、槙野智章、長友佑都だろう。パラグアイ戦で好パフォーマンスを見せた昌子源はその後別メニューをこなす日もあり、となると、槙野のほうが先発濃厚と見るべきか。
 
 吉田と長友は何かしらのアクシデントがないかぎりレギュラー確定な一方で、やや不透明なのが右サイドバック。焦点は酒井宏樹のコンディションが整っているかどうか。スイス戦とパラグアイ戦はいずれも途中出場だった酒井宏がベンチなら、スタメンは酒井高徳になる。パラグアイ戦で攻撃のアイデア不足を露呈した遠藤航よりも酒井高のほうが明らかに序列は上で、右サイドバックは実質、ダブル酒井の争いという構図だ。
 
 最大の激戦区はボランチ。スイス戦で傷めた腰の状態が気になる大島僚太はベンチスタートと予想するが、柴崎岳、山口蛍、長谷部誠の3人からひとりを外すのは難しい。コロンビア戦でセットプレーが重要だと考えると、柴崎は決まりだろう。どちらかと言えば攻撃的なキャラクターの柴崎との相性を重視すれば山口だが、キャプテンの長谷部をこのタイミングでベンチに置くかは難しいところ。例えば長谷部がサブで、山口がパラグアイ戦と同じようにキャプテンマークを巻いてピッチに登場すれば、それはそれでサプライズだ。
 
 長谷部と山口のコンビはないか。15日からの非公開練習でセットプレーに重点が置かれたとしたら、パラグアイ戦でもプレースキッカーとして良い仕事をした柴崎はやはり外せない。言い換えれば、長谷部外しは現実的な選択肢とあるということだ。予想では長谷部をスタメンとしたが、山口の可能性も十分にある。
 
 2列目の右も確固たるレギュラーが見当たらない。原口元気か、武藤嘉紀か。スイス戦の原口よりもパラグアイ戦の武藤のほうが出来は良かったが、そもそもスイス戦とパラグアイ戦を同列で語れない。運動量と自陣での守備力なら原口、ただ単に決定力なら武藤というように、戦術によってチョイスは変わってくる。コロンビア戦はとりあえずディフェンシブに行くというなら、原口が有力か。
 
 左サイドハーフは乾貴士で決まり。というより、そうすべきだ。ワールドカップで勝ち上がるにはラッキーボーイ的な存在が不可欠で、その意味ではパラグアイ戦で2ゴールを挙げた乾は本大会でもそうなる可能性がある。短期決戦のワールドカップでは“勢い”も重要で、コロンビア戦前の最後のテストマッチで結果を残した彼を外す理由が見当たらない。スイス戦、パラグアイ戦の出来を見るかぎり、宇佐美貴史はサブが妥当だ。
 
 その乾とのコンビネーションを考えると、トップ下は香川真司がベターだろう。パラグアイ戦で1得点・2アシストと複数のゴールに絡めたことでようやく本来の「笑顔が戻ってきた」と長友も言っている。技術的なところは申し分ないので、あとは気持ちの問題。“10番”のプレッシャーを良い意味でも感じてほしい。
 
 トップ下のもうひとりの候補、本田圭佑は香川とは違う持ち味を発揮するMFなのでチャンスがないわけではない。かつてCSKAモスクワでプレーした経験があり、ロシアの環境になれている点は見逃せない。カザンに入ってからほとんどの選手が芝生の深さを気にしている一方で、本田にはそうした懸念がない。10年大会に続き、14年大会のワールドカップ初戦でゴールを決めている勝負強さも踏まえれば、香川より本田ということも……。西野朗監督の決断は如何に──。
 
 岡崎慎司が負傷中で別メニューのCFは、間違いなく大迫勇也。4年前のブラジル・ワールドカップで「何もできなかった」と悔しさを露わにするアタッカーになにより求められるのは、ゴールだ。
 
 とにかく、どんなメンバーで臨むにせよ、目指すはコロンビアからの勝点奪取だ。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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