全員起用を鵜呑みにすれば、スイス戦とはガラリとメンバーが変わる。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 西野朗監督が明言したように「全員起用」するなら、スイス戦からだいぶメンバーが入れ替わる。おそらくGKは東口順昭だろう。
 
 ガーナ戦、スイス戦での川島永嗣のパフォーマンスを見るかぎり、正GKに相応しいとはとても言えない。むしろコンディションだけで判断するなら東口なのではないか。仮に東口が先発したとして、パラグアイ戦で結果を出せば“大逆転”でコロンビア戦のレギュラーの座も掴むかもしれない。ちなみに、本当に全員使うなら後半に中村航輔を起用というケースもある。
 
 長谷部誠らが「ベースは4バック」と証言していることから、スイス戦と同じ4-2-3-1でフィールドプレーヤーの先発予想をする。
 
 4バックの最終ラインは、右から酒井宏樹、吉田麻也、昌子源、長友佑都。スイス戦で低調なパフォーマンスに終始した右サイドバックの酒井高徳はサブスタートが濃厚で、同試合で吉田の相棒を務めた槙野に代わりパラグアイ戦ではCBに昌子が抜擢されるのではないか。左サイドバックは長友以外に適任者が見当たらない。公開練習ではダブル酒井が試されていたが、宏樹が右でスタメンとなると、やはり左は長友という結論に行き着く。
 
 吉田麻也をスイス戦に続きスタメンと予想したのは、パラグアイ戦が吉田との相性を確かめる試合でもあるから。要するに、“守備陣のボス”吉田と相性が良いのは右サイドバックなら酒井宏か酒井高か、CBなら槙野か昌子か、それを見極めるためのテストマッチになるということだ、そう推測してのメンバーだ。
 
 CBの植田直通と守備のユーティリティである遠藤航は先発こそないものの、途中出場は十分にあり得る。右サイドバック、CB、さらにボランチもこなせる遠藤は、なんらかのアクシデントが起きた場合、重宝される存在でもあるだろう。
 
 2ボランチはまず、6月10日の全体練習に参加しなかった大島僚太(ホテルで別メニュー)がバックアッパーだろう。またガーナ戦とスイス戦の両方にスタメン出場した長谷部もここで無理をさせないか。あくまでテストマッチなので、温存というシナリオはあるだろう。となると、スタメンは山口蛍と柴崎岳になる。
 
 山口はガーナ戦に向けてのコンディション調整失敗を受け、どこまで復調しているか。トップ下「もうちょっと低い位置から行きたい」と国外合宿中にコメントした柴崎岳はボランチでどう振る舞うか。そのあたりが見どころになりそうだ。
 
 右サイドハーフは原口元気か武藤嘉紀のどちらか。ともにコンディションは良さそうなので予想は難しい。スイス戦ですでにこのふたりは使っているので、仰天プランとしては、酒井宏を右サイドハーフ、遠藤航を右サイドバックというものがある。
 
 左サイドハーフは乾貴士で決まりだろう。スイス戦の61分には軽快なドリブルを見せており、個の部分でアピールできる数少ないアタッカーのひとり。スイス戦での宇佐美貴史の低調ぶりから判断しても、乾のスタメンはかたい。
 
 トップ下は香川真司。本田圭佑から定位置を奪う絶好のチャンス到来と言えるだろう。なかなか近年の代表戦では“10番”らしい輝きを放てていないが、果たして、パラグアイ戦は? ここで目の覚めるような活躍を披露できればレギュラーにグッと近づくだけに、香川にとっては本番前の大一番になるはずだ。
 
 最後はCF。岡崎慎司が有力ながらも、足の状態は気になるところ。パラグアイ戦で悪化させては意味がないから、もしかすると武藤がスタメンというケースもある。スイス戦で先発した大迫勇也は腰の状態が気になるので、おそらくバックアッパーになるだろう。
 
 スイス戦後、長谷部は興味深いコメントを発した。
 
「本大会まで残り1試合。考えた方としてそこまでチャンスがない選手が(パラグアイ戦で)見せれば、化学反応が起こるかもしれない」
 
 ポジティブな意味での化学反応が起きれば、希望を見出せるかもしれない。しかし逆にスイス戦のような敗戦を喫すると、いよいよ日本は苦しくなる。もはや期待できる選手がいないという状態になるのは、絶対に避けなければいけない。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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