4日の紅白戦では左SBもこなしていた酒井宏。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ハリルホジッチ政権下では不動の右SBだった酒井宏樹が、監督が西野朗氏に代わり、3バックシステムが導入された影響もありスタメン落ちの危機に瀕している。実際、ガーナ戦で3-4-2-1システムの右ウイングバックを任されたのは原口元気と酒井高徳で、酒井宏樹に出番は回ってこなかった。
 
 ワールドカップの本大会を前にさぞや焦りを感じているのではないかと危惧したが、意外にも本人は落ち着いていた。
 
「コロンビア戦に向けて頑張っていければいいかなと思います。自分が出ようが出まいが、そこはチームの一員であるということです。

 マルセイユでもすべて出場していたわけではないので、そこに対する焦りはまったくないです。まあ、『焦ろ‼』という周りの反応も分かりますけど、そこで変に自分のルーティーンを壊しても意味がないです。自分なりの調整法があるので、そこは出た時にしっかり良いプレーができればいいと思っています」
 
 とはいえ、4年前のブラジル大会ではメンバーに選ばれながらも出場機会がなく、戦った実感すらなかった。そのリベンジを果たすべく、ロシア・ワールドカップは主力として挑む──。そうした強い思いがあったはずだが、しかし当の酒井に気負いはない。
 
「小さいころから出場というのは夢です。前回大会は行っただけで終わってしまったので、もちろん自分としては出たい気持ちはありますよ。でも、23人、いや、(バックアップメンバーの井手口陽介と浅野拓磨も含めれば)25人みんなが出たいわけですが、実際にスタメンとして出場できるのは11人だけ。そこはしっかりプレーヤーとして理解しなくてはいけないところだし、逆にピッチに立ったら他の選手の分もしっかり背負っていかなければいけない」
 
 そう言って、笑顔を見せる余裕すらある酒井。親善試合で勝ててないチームの状況はさて置き、その笑顔から察する限り、彼自身は良い精神状態にある。どんなシチュエーションにもグラつかない強さは、ワールドカップでも大きな武器になるはずだ。
 
取材・文:白鳥和洋(サッカーダイジェスト編集部)

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