3バックについて言及した長谷部。臨機応変な対応が新システムの成否のカギを握りそうだ。写真:滝川敏之(サッカーダイジェスト写真部)

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 ハリルホジッチ前監督時代には4バックが主戦システムだった日本代表が、西野体制となって3バックの導入に積極的だ。

 26日のトレーニングで行なわれた10対10の戦術練習(15分×2)では、中央に長谷部誠、右ストッパーに吉田麻也、左ストッパーに槙野智章を配置した布陣を披露。2本目には槙野と昌子源を入れ替えた。

 練習後、3バックの手応えを問われた長谷部は「クラブでもやっているので、個人的にはそんなに違和感はない。ただクラブと代表でやり方も変わるし、周りの選手との兼ね合いもあるので、その辺を戦術練習などで合わせている感じ」と語り、新たなシステムへのトライを冷静に受け止めている。

 今季はDFBカップを制したフランクフルトでもリベロ(3バックの中央)として存在感を見せてきた長谷部。一方で、シーズンを通じて戦ってきたからこそ3バックの長所も短所も知り尽くしている。
「守備の部分では、あまり後ろに余り過ぎないことが大事。これは、自分たちも気を付けているし、とにかく後ろからラインを上げて押し出して、前の選手たちをフォローしてあげたい」

 さらに、3バックはウイングバックが後方に吸収され、5バックとなる傾向もあるが、「みんなとも確認したが、やはり5バックにはならずに、サイドの選手をできるだけ押し出していこうと」と、新システムの特性を活かした攻撃にも意欲を見せた。

 長谷部は、攻撃面ではさらに、「中盤に人数を割けると思うので、中盤のところで数的優位を作った攻撃もやっていきたい。これまで縦に速い攻撃というのをやってきたが、それは現代フットボールの中では当たり前のことなので、そこは継続しながらも、プラス中盤の数的優位を活かした崩しも、もう少し加えていけたら」と語り、バリエーションに乏しかった前体制との違いにも期待感を抱かせる。
 
 そして長谷部自身は、あくまで所属チームでやっている感覚としてだが、「3バックというのはかなり攻撃的なイメージ」なのだという。
「3バックとはいえ、状況によっては4バックへ変形することもあり、中盤で浮いている選手(敵)がいれば3枚のうちの誰かがアプローチをかける必要も出てくる」
 要するに、3バックの3枚それぞれに、かなり臨機応変な対応が必要になってくるというわけだ。

 3枚が後ろにドンと構えているというよりは、3枚が流動性を持って攻守に仕掛けていく、というのがそのイメージに近いと言えるだろうか。

取材・文●長沼敏行(サッカーダイジェストWeb編集部)