厳選!2歳馬情報局(2018年版)
第1回:サートゥルナーリア

 2018年のGI日本ダービー(東京・芝2400m)が終わると、早くも来週からは2019年のダービーを目指す、新たな戦いが始まる。

 熾烈な争いに挑むのは、2016年生まれの2歳馬たち。次週から1年後の春の大舞台に向けて、続々とデビューしていくこととなる。

 その注目の2歳戦線において、前評判の高い”大物候補”がさっそく初陣を迎えようとしている。栗東トレセン(滋賀県)の角居勝彦厩舎に所属するサートゥルナーリア(牡2歳/父ロードカナロア)である。


シーザリオの仔とあって、注目度が高いサートゥルナーリア

 母シーザリオは、現役時代はもとより、さらに繁殖生活に入ってからも、破格の活躍を見せてきた名牝中の名牝だ。

 現役時代は、2005年にGIオークス(東京・芝2400m)を制して世代の頂点に立つと、果敢にアメリカ遠征を敢行。GIアメリカンオークス(アメリカ・芝2000m)に挑んだ。

 そして彼女は、なんとアメリカのこの舞台でも2着に4馬身差をつける圧勝劇を披露。日米の”女王”になったのである。

 その後、ケガによって、惜しくもこのレースを最後に現役からは退いたが、繁殖牝馬になってからも、彼女の輝きが衰えることはなかった。

 彼女が3番目に生んだエピファネイア(牡/父シンボリクリスエス)は、GI菊花賞(京都・芝3000m)とGIジャパンカップ(東京・芝2400m)で栄冠を獲得。6番仔となるリオンディーズ(牡/父キングカメハメハ)は、デビュー2戦目でGI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)制覇という快勝を遂げた。

 シーザリオは繁殖牝馬としても、すでに伝説に残るような成果を挙げているのである。

 その偉大なる母の仔として今年、結果を残した兄たちと同様の活躍が見込まれているのが、サートゥルナーリアである。

 父は昨年、新種牡馬として産駒がデビューしたロードカナロア。いきなり同産駒のアーモンドアイ(牝3歳)が牝馬二冠(桜花賞、オークス)を達成するなど、1年目から目覚ましい活躍を見せている。

 まさしく新進気鋭の種牡馬と、名牝とのマッチング。デビュー前から大きな注目を集めるのも無理はないだろう。

 デビュー前の育成が行なわれたノーザンファーム早来(北海道)でも、この若駒は際立った存在感を示し、将来性を感じさせていたという。同スタッフの林宏樹氏が語る。

「やはり身体能力が高いですね。軽く走ってもいいタイムが出ますし、この馬自身はマイペースで走っている感触でも、隣で併走する馬は一生懸命なんです。独特のオーラも感じますよ」

 なお、兄たちとの比較について、林氏はこう分析している。

「父がロードカナロアになった分、エピファネイアなどとは少し違った馬体のつくりですね。気性についても、兄たちはレースでかなり引っかかる面がありましたが、それに比べると、こちらはまだ温和なほうではないでしょうか。我慢も利くし、その分、最後に伸びます。気性的に難しそうなタイプではなさそうですね」

 注目のデビュー戦は、6月10日の2歳新馬(阪神・芝1600m)。鞍上はミルコ・デムーロ騎手の予定だ。 名牝の仔が歩み始める、名馬への道。サートゥルナーリアは、シーザリオの新たな代表産駒として語られる存在となるのか。その一歩を刻む初陣から目が離せない。

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