愛するA・マドリーでのラストシーズンを終え、フリーとなったF・トーレス。34歳のベテランにとって次なる活躍の場は、そのキャリアにとって重要な場所となるだけに、慎重に検討しているようだ。 (C) Getty Images

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 ヴィッセル神戸に移籍したアンドレス・イニエスタに続いて、Jリーグへの電撃参戦が噂されるフェルナンド・トーレス。その去就もまた、中国クラブとの熾烈な獲得レースの結果次第ということになりそうだ。

 現地時間5月26日、スペイン紙『Marca』は、今シーズンいっぱいでアトレティコ・マドリーからの退団を表明しているスペイン代表FW、F・トーレスの去就について、「日本と中国に絞られた」と報じた。

 かねてより、彼については3か国のチームが獲得を狙っているとされており、『Marca』によれば、それはアメリカのシカゴ・ファイアー、日本のサガン鳥栖、そして中国の北京人和だったという。

 しかし、同紙は、MLS内での経済的ルールがより厳格となっているため、シカゴ・ファイアーは獲得レースから早々に離脱。行き先は鳥栖と北京人和に「絞られた」と綴っている。

 鳥栖の競争相手となる北京人和は、今シーズンに中国スーパーリーグ(1部)に昇格。指揮官は、かつてレバンテやヘタフェなどを率いたスペイン人のルイス・ガルシア・プラサという点も、F・トーレスにとっては大きいようだ。

 また、同クラブは中国の首都クラブとして、世界的人気を誇り、チームのアイコンとなりうるF・トーレスを引き入れることで、その知名度を上げることを画策しており、金銭面や待遇で同選手が納得するオファーを用意しているという。

『Marca』は、F・トーレスと同じ34歳のイニエスタが、先日、中国クラブからのオファーを蹴って神戸行きを決めたことについて触れ、「中国と日本のスポーツ戦争が再び始まった」とし、「ワールドカップ終了時期となる7月中旬を目途に、去就に決着がつくのではないか」と推測した。

 一部報道では、すでにF・トーレスは、2010年の南アフリカW杯で世界制覇を成し遂げた“盟友”イニエスタの加入に刺激を受け、さらに生活環境などを考慮して、鳥栖入りを決断したとも報じられている。

 イニエスタに続き、F・トーレスも加入するとなれば、ますますJリーグに対する世界からの注目度は増し、リーグ全体でポジティブな相乗効果が見込めるだろう。「中国と日本」による世界的点取り屋の獲得レースの行方から、目が離せない。