白蘭氏の領土に浸食して申し訳ないが、鎌倉と聞いてどうしても取り上げたくなったので、書く。筆者の親友が複数鎌倉に住んでいて、さらに、物書きとしての恩人の墓も鎌倉にあるからである。鶴田真由が鎌倉を歩くバラエティである。生まれも育ちも鎌倉製の鶴田は、美人であることは勿論だが、今回、彼女のそこはかとない品の良さの寄って来るところが、鎌倉育ちと関係していると分かった。

両親は共に美術関係の学卒で、鶴田は自宅から2時間もかけて成城学園高校・大学に通ったという。結婚した相手とはニューヨークで知り合い、夫は芸術家。ドラマのような順風満帆人生を歩いてきたのだ。鎌倉市の親善大使を務め、ドラマやCM出演もほどほどで、ガツガツしていない。鳩サブレ―の豊島屋や庭が東京ドームほどもある緑に囲まれた蕎麦屋、カレーの激戦区(とは知らなかった)鎌倉の中の有名カレー店などなど、小柄なのに食べ歩きも健啖家だ。

順調だった割には、鶴田と聞いてすぐに思い浮かぶ代表作はないような気がする。女優として貪欲さが感じられないのは、私生活が順調で幸せだからだろうか。人工的な整形美人とは対極にある、スッピンでも美人の彼女、50歳に近い年齢からいっても、そろそろ鎌倉を舞台にした文藝サスペンス大作にでも出演したらどうか。厚化粧女優のような華やかさはないが、知的で影がある彼女、心理劇で怖い女を演じたら、案外成功するかもしれないと思った。(放送2018年5月20日9時55分〜)

(黄蘭)