2018年クラシック候補たち
第16回:サンリヴァル

 5月6日に行なわれたGI NHKマイルC(東京・芝1600m)を制したのは、6番人気の”伏兵”ケイアイノーテック。鞍上は、藤岡佑介騎手だった。

 2004年にデビューした藤岡佑騎手。GIタイトルはこれまで、何度か手が届きそうなところまできていたが、あと一歩で逃して、なかなか手にすることができなかった。その栄冠を今回、デビュー15年目にして、ついにつかんだのである。

 藤岡佑騎手は今、まさに上り調子にある。NHKマイルCを含めて、今年はすでに重賞4勝。昨秋もGI菊花賞(京都・芝3000m)で10番人気のクリンチャーを2着に導くなど、大舞台でも結果を出して「頼りになるジョッキー」のひとりとして頭角を現してきた。

 その好調なジョッキーとともに、注目のGI日本ダービー(5月27日/東京・芝2400m)に挑む馬がいる。サンリヴァル(牡3歳/父ルーラーシップ)だ。


皐月賞2着のサンリヴァル。ダービーでも大駆けなるか

 昨年9月にデビュー勝ちを決めると、続くオープン特別の芙蓉S(9月24日/中山・芝2000m)で連勝を飾った。その後、休養を挟んで、昨年からGIに格上げされたホープフルS(12月28日/中山・芝2000m)に挑戦。先行して4着と健闘し、翌春のクラシックへと期待を持たせる走りを見せた。

 3歳となった年明け初戦は、トライアルのGII弥生賞(3月4日/中山・芝2000m)で始動。ここでも、強豪相手に4着に入って一定の力を示した。

 そして迎えたクラシック第1弾、GI皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)では、さらなる真価を発揮した。

 道中はうまく流れに乗って、好位の5番手を追走。そのまま直線に入ると、最後までしっかりとした脚取りを見せて、9番人気ながら2着に食い込んだ。勝ったエポカドーロには及ばなかったものの、持ち味とする安定したレースぶりは光っていた。

 サンリヴァルと藤岡佑騎手がコンビを組んだのは、4戦目の弥生賞から。より安定感が増して、ダービーの舞台にもこの人馬で向かう。

 藤岡佑騎手は、これまでのサンリヴァルとの過程を踏まえて、大一番に向けてどんな感触を得ているのだろうか。関西競馬専門紙のトラックマンが伝える。

「2走前の弥生賞でも、勝ったダノンプレミアムには離されたものの、2着とは差のない競馬でしたから、藤岡佑騎手はサンリヴァルについて『安定した走りで、トップクラスの戦いでもチャンスはある』と評価していました。そのとおり、皐月賞でも2着と好走。レース後、藤岡佑騎手は『いい競馬ができた』と話していました。

 その皐月賞で馬体重が12kg減りましたが、これは『むしろ、それまでが太め残り。(クラシックを迎えて)狙いどおり絞れた』とのこと。そういった調整の質も上がっているようで、藤岡佑騎手はダービーも楽しみにしている様子でした」

 これまでのレースを見ればわかるとおり、かかり癖やスタートの遅さなど”乗り難さ”がないのも、サンリヴァルの魅力のひとつ。そうして、好スタートから先行して粘り込むという、常に堅実かつ安定した競馬ができるからこそ、一度も掲示板を外していないのだろう。

 とはいえ、藤岡佑騎手からすると、同馬にもレースにおける不安要素があるそうだ。先述のトラックマンが説明する。

「レースぶりは安定していますが、サンリヴァルは『反応の鈍さがあり、勝負どころで急にペースが上がると置かれ気味になる』そうです。『そこをうまくカバーしたい』と藤岡佑騎手は話していました。

 それでも、皐月賞2着馬となれば、通常は自ずと力が入ってしまうものですが、この馬は今回も伏兵の域を出ないので、『自然体で挑めるのがいい』と言っていました。一発、狙ってくるでしょうね」 波に乗るジョッキーを背にして、ダービーへと向かうサンリヴァル。皐月賞に続いて、再び人気を覆(くつがえ)すような激走を見せるのか、大いに楽しみである。

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