大学の授業料を「出世払い」にする案が出ている。

大学授業料の「出世払い」等を提言

自民党の教育再生実行本部は18日、大学などの高等教育について、いわゆる「出世払い方式」の導入検討などを盛り込んだ提言案を公表した。

高等教育機関への進学率は、1955年(昭和30年)の約10%から現在は約80%まで飛躍的に高まっており、多くの国民の基本的な社会インフラになってきているとして、「全ての国民に開かれた教育段階として位置づけなければならない」と説明。

アクセスの機会均等の観点から、低所得層の進学を後押しして格差の固定化を解消するため、授業料支援や奨学金の充実が必要だと述べた。

教育費を「子(本人)と社会」で分担

大学等の教育費については、社会による負担を基本としつつ、個人的便益の一部を社会に還元する仕組みを検討する際の参考として、オーストラリアの「HECS」を参考にあげた。

在学中の授業料を無償とし、学生は卒業後に所得に応じて授業料相当額の一部を源泉徴収で納付。その他を政府が社会的便益相当として負担するという仕組みだ。これまで親が負担していた教育費を、子(本人)と社会で分担することになる。

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納付割合等を検討へ

検討にあたっては、子(本人)の納付額の設定や納付を開始する収入額、年収に対する納付割合の設定など、さまざまな課題を検討する必要があるとしている。

時事通信によると、対象は世帯年収が約1100万円未満の学生で、毎月の返済額は住民税の課税所得の9%、最低2000円に設定する案があるという。

高等教育に関する提言には他にも、若手研究者の安定的な雇用環境の確保や、大学院博士課程の学生への経済的支援の充実、留学支援等の推進などが盛り込まれた。

大学の授業料が高騰

日本では、大学の授業料や入学金が増加傾向にある。

1975年(昭和50年)には3.6万円、1985年(昭和60年)には25万円だった国立大学の授業料は、現在は54万円。入学金も1975年には5万円だったが、現在は28万円となっている。

出典:「首相官邸」資料

教育費の負担が「少子化」に

教育費の費用負担の大きさは、少子化の大きな要因に。

1夫婦あたりの理想の子どもの数は2.42人なのに対し、夫婦が最終的に出生する子どもの数は1.96人にとどまっている。

理想の子ども数を持たない理由で最も多いのは、「子育てや教育にお金がかかりすぎるから」。とりわけ、幼児教育と高等教育にかかる費用負担が過重になっているという。

出典:「首相官邸」資料

ネット上には「昔の授業料に戻して」という声

提言について、ネット上には「選択肢の1つとしてはアリだと思う」「出世払いになるなら大学に行ってたなぁ」と賛同する声もあるが。

一方で、戸惑う声も。

さまざまな意見が寄せられ、物議を醸している。