関テレ制作らしいムードのあるサスペンス警察もの。新機軸は時空を超えた捜査協力である。三枝健人(坂口健太郎)は2018年の未解決事件捜査官で、以前、廃棄処分寸前のゴミの中に通電して喋っている無線機を見つけた。相手は三枝が子供の時に目の前で、女に傘をさしかけられて消えた、少女の誘拐殺人事件を追っている15年も前の刑事・大山剛志(北村一輝)だった。ここから奇妙な過去と現在との捜査協力が始まる。複雑だが面白い設定である。
第1話での犯人、看護師の長谷川京子の真っ赤な笑った唇がとても怖かった。同僚の女性刑事・桜井美咲(吉瀬美智子)は大山とも過去に同僚で、その後行方不明となっている彼の現在を捜している。第4話では大山がしがない食堂で知り合った可愛い女の子のみどりまで殺されて、三枝は無線で事件の成り行きを知らせることによって連続殺人を1件でも阻止しようとするが上手くゆかない。
出世した元上司の中本慎之助(渡部篤郎)は刑事部長で、片隅に追いやった未解決捜査班が事件を解決すれば、過去の警察の無能が暴かれると懸念し、何かと妨害する。つまり、よくある真っ当な正義だけではまかり通り得ない複雑な警察機構の中での事件解決という、現代的で錯綜した筋書きを脚本(尾崎将也)が描き分ける。
連ドラ初主演の坂口は色白でクールなタイプ、15年前の無線相手、北村一輝は薄汚い熱血タイプ。物語の終盤の2刑事に興味深々だ。(放送2018年5月1日21時〜)

(黄蘭)