アレクサンドル・デュマ作、『巌窟王』の翻案である。フランスの名作を現代日本に置き換えて、上手くいくのかどうか心もとないと思っていたら、案の定、2回目にして馬脚を現した。東海地方の無学な漁師だった柴門暖(ディーン・フジオカ)は、航海中に難破したが何とか助かり、死んだ船長の手紙を預かる。ところがこれがテロ国家の秘密情報だったために、警視庁公安の外事課刑事・入間公平(高橋克典)らに疑われて逮捕され、孤島の監獄に幽閉される。

第2回では獄中で元大統領の神父に教育され、隠し財産を託され、神父の遺体とすり替わって脱獄する。モンテ・クリスト伯となって復讐に帰ってきた。ほとんど原作通りなのだが、現代の日本では具合が悪いところがある。白髪ぼうぼうの柴門の入国パスポートはどうやって入手したのか、隠し金庫のシンガポールへ行く飛行機代はどうやって工面したのか、ドラえもんじゃあるまいし、脱獄囚の格好でそんなにひょいひょいと外国→日本と移動できるものか?

百歩譲って目をつむっても、10数年後の昔仲間、神楽清(新井浩文)や南条幸男(大蔵忠義)たちの前に現れても暖と気付かれないのはヘンだし、第2回では元恋人の目黒すみれ(山本美月)だけが気が付きそうな終わり方だった。これから始まる復讐譚は期待できそうだが、先述したような矛盾点はナレーションででも納得させなければ見ている方は気になる。ディーンはまあまあの出来。(放送2018年4月26日22時〜)

(黄蘭)