自民、公明と維新は27日、衆院本会議で安倍政権が今国会で成立をねらう「働き方改革」一括法案の審議入りを強行しました。共産、立民、希望、民進、自由、社民の野党は、改ざん・隠ぺいなど国会審議の土台が破壊されているとして抗議し、本会議を欠席しました。自公と維新は、その後厚生労働委員長の職権で開かれた同委員会でも趣旨説明を強行。5月2日の審議日程も委員長職権で設定しました。これに対し労働者や過労死遺族、弁護士らが野党と一緒に抗議集会を開き、強く反対していくと訴えました。

 自民党の質疑に答えた安倍首相は、「過労死・過労自殺の悲劇を二度と繰り返さない」と述べましたが、野村不動産の過労自殺を伏せて同社への「特別指導」を好事例と誇示したことには触れず、労働時間規制を撤廃し、過労死を助長する「残業代ゼロ制度」(高度プロフェッショナル制度)を「自律的な働き方を可能とする」とごまかしました。

 安倍首相は、残業に上限規制を設けることを「大きな前進」と誇りましたが、月100時間未満という過労死ラインの残業を認める問題点にはふれずじまい。「同一労働同一賃金の実現により非正規という言葉を一掃する」と述べましたが、法案に「同一労働同一賃金」の言葉もなく、企業の恣意(しい)的判断で格差を固定化・拡大するものです。

 与党などは「働き方」法案の審議入りを強行したものの、法案の論拠はデータねつ造と過労自殺隠しで破綻しており、世論調査では「今国会で成立させる必要はない」が69・1%、企業も賛成が28%しかなく(共同通信)、国民的大義もありません。