ソフトバンク「ホワイトプラン」が6月で受付終了 「白戸家」を誕生させた人気料金プランを振り返る

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ソフトバンクは4月24日、「ホワイトプラン」と「標準プラン」における新規申込受付を、2018年6月27日に終了すると発表した。

ホワイトプランは10年以上に渡って提供されてきた料金プランだ。もちろん、新規受付を終了した後も、既存ユーザーは利用できる。

●ホワイトプラン
・月額基本料:934円
・通話料金:30秒につき20円
・深夜1時〜21時までのソフトバンク同士の国内通話料は無料
・2年契約(自動更新)で、更新月以外の解約などは契約解除料として9,500円が必要

●標準プラン
・月額基本料:1,867円
・通話料金:30秒につき20円
・深夜1時〜21時までのソフトバンク同士の国内通話料は無料
・契約後の解約などにかかる契約解除料は期間によって異なる
1カ月目の解約解除料は9,500円
2カ月目は7,250円
3カ月目は5,000円
4カ月目以降はナシ

ホワイトプランは2007年1月に発表され、同月に提供が開始した。それまでの複雑な料金プランに比べて極めてシンプルなのが特徴だった。

提供開始からおよそ3週間で申込件数が100万件を突破。
同年12月には1000万件を突破するなど、ソフトバンクの代名詞とも言える人気の料金プランになっていった。


現在の総合カタログにも掲載されているホワイトプラン


ソフトバンクグループの代表取締役会長兼社長の孫正義氏は当時、格安でシンプルな料金プランとしてホワイトプランを大々的にアピールした。

オプションサービスにおいても
「Wホワイト」
「ホワイト家族24」
「ホワイト法人24」
「ホワイト学割」
などを次々と打ち出し、“ホワイト”という名称で統一したブランディング戦略は、一般層への認知を促し、大きな成功に繋がった。

また、女優の上戸彩、樋口可南子、俳優のダンテ・カーヴァーらを起用し、「白戸家」という架空の家族を中心としたTVCMも展開。
「白戸家」のCMは、好感度ランキングで常に上位を獲得するほど支持されており、現在も継続されている。


2008年6月の新商品発表会「SoftBank Summer Collection 2008」では「白戸家特別記者会見」を開催。左からダンテ・カーヴァー、上戸彩、樋口可南子


日本国内で初めてiPhoneが発売されたのが2008年7月11日。
それより以前から、サービスが提供されていたホワイトプランは、フィーチャーフォン(ガラケー)が主流だった時代の料金プランとなる。

2008年に「iPhone 3G」が発売され、日本国内でのiPhone人気とともに、ホワイトプランもさらに人気の料金プランとして成長していった。

市場ではスマートフォンが中心になっていく中、ソフトバンクは2014年に「スマ放題」という料金プランを導入する。

この「スマ放題」スタートに伴って「ホワイトプラン」の新規申込の受付を終了するとアナウンスされたのだが、実際には受付を終了することはなかった。
その後も終了時期は未定として現在に至っていた。

しかし今回、ソフトバンクの象徴的とも言える料金プランホワイトプラン」が、ついに受付終了となるようだ。

現在ソフトバンクは、以前のようなド派手で話題性のある発表会イベントは開催しなくなった。孫氏も、こうしたイベントの場に姿を現さなくなって久しい。

ある意味、当時はソフトバンクそして孫氏が、もっともイケイケなノリだったとも言える。
その象徴でもあった「ホワイトプラン」の新規申込受付の終了は、時代を振り返るよい機会でもある。


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