KDDIの新社長に就任した高橋誠氏が語るライフデザイン事業とは?

KDDIは5日、都内にて4月1日付で新社長に就任した高橋誠氏が会見を行った。同社では今年1月31日に「2018年3月期第3四半期決算」の説明会に合わせて今回の人事を発表し、2010年12月に社長に就任した前社長の田中孝司氏から「代表取締役 社長」のバトンタッチを受けることになった。

登壇した高橋氏はまず今回の会見会場は印象的な場所であると話す。それは携帯電話サービス「au(エーユー)」のフィーチャーフォン(従来型携帯電話、いわゆる「ガラケー」)時代に世界で初めてGoogleの検索エンジンを搭載した際の会見、そして「じぶん銀行」の会見をここで行ったことがあり、この場所を選んだのだという。

このように世界初となる発表などといった楽しい会見ができたことを振り返って“ワクワク感”を我々に伝えた高橋氏は、5GやAI(人工知能)などのさまざまな変革期を迎える時代にどんなビジョンで挑むのか。今回は高橋氏のプレゼンテーションを紹介していく。


高橋氏は前役職の代表取締役 執行役員副社長時代から継続してきたKDDIが目標とするライフデザイン企業への変革について説明を行った。その背景には同社が通信事業から金融や電気などのライフデザイン事業へシフトするのではという疑問が社内外から聞こえてきたこともあり、改めて“シフト”するのではなく「通信とライフデザインの融合」であると話した。


これまでに現在のeコマースや金融、電力、教育などをライフデザインと伝えてしまったことで、無機質なイメージを持たれていると語る高橋氏は「これから“もの消費”から“こと消費”に移行する中において、お客様の体験価値を演出していく」と語った。


さらに同氏は「生活を楽しくすること、これがお客様の体験価値であり、これこそがライフデザイン」であるとまとめると、ライフデザインの中にはエンターテイメントもあり、音楽の配信などこと消費に対して、KDDIの通信技術がその役割を担っていることを説明した。


そして、KDDIの通信とライフデザインの融合について「通信でつながったお客様を真ん中に置くことを大事にしたい」と話す。


今後5G、IoTによって「スマートフォンで形成されていた世の中が、スマートフォンだけではなくインターネットにつながる全てのデバイスでお客様とつながっていく時代が来る」とした上でIoTによる通信の変容がライフデザインに大きく関わってくるとした。

また「ビッグデータでお客様を理解し、お客様を囲む外周のサービスを1つ1つ届けていく」と話し、通信とライフデザインを融合することで外周の円で表現したKDDIのビジネスが広がっていくとしている。

高橋氏は「金融や通信会社など約款商売を行う事業体はプロダクトアウトなサービスを作りがちだが、お客様目線でサービスを作り上げていくことに徹底的にこだわっていくことがこれからの時代において大事である」とライフデザインへの取り組みについて語った。

3Gの時代には定額制をスタートし、Eメールサービスの強化や「着うた」などの象徴的なサービスが生まれた。これらの立ち上げの中心にいた高橋氏だが、5Gの利点として低レイテンシーで大容量の通信が可能となるとされているものの、「利用者が良いと思うものはなにかわからない」と話す。


そこでKDDIがやらなければいけないことは「お客様視点で、パートナーと一緒に新しいサービスを考える」こと、そして「そんな時代に突入した」と話した。

冒頭でGoogleの検索エンジンを搭載したという話しにつながり、パソコン(PC)がなく携帯電話しか持っていない人が携帯電話に検索エンジンが入ったことで、PTAのホームページにたどり着くことができ、自分の子どもの写真を見ることができたというエピソードを紹介し、このような「ワクワクするお客様目線の体験を5Gの時代でも作っていきたい」と意気込んだ。

そのためにも「通信とお客様をしっかりと線で繋ぎ、その周りのライフデザイン商材を単純に乗せるのではなく、体験価値で回していくことが重要である」とその考え方を示した。こうした体験価値を生み出す可能性を持つ5Gの時代にゾクゾクしていると感想を述べた。


“ワクワクを提案し続ける会社”へ、これを社内外にアピールしていくとし、例えば、eコマースサイトも体験価値を上げるための入り口にしていくなど、ワクワクするKDDIらしさを前面に出していくとした。なお、前社長の田中孝司氏は4月1日付けで代表取締役 会長に就任しており、前々社長で前会長の小野寺正氏は取締役 相談役となった上で6月開催予定の定時株主総会をもって取締役を退任し、相談役(非常)に就任予定となっている。

記事執筆:mi2_303

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