今週末22日、東京競馬場では3歳牝馬によるGIIフローラS(芝2000m)が行なわれる。同レースは3歳牝馬の最高峰・GIオークス(5月20日/東京・芝2400m)のトライアル競走で、2着までに同レースの優先出走権が与えられる。

 昨年の勝ち馬モズカッチャンはその後のオークスで2着に入り、秋にはGIエリザベス女王杯を勝利。一昨年の勝ち馬チェッキーノもオークスで2着に健闘しており、オークスを占ううえでも必見のレースと言える。今年は登録21頭中14頭が1勝馬という混戦ムードだが、それらの1勝馬の中には将来性豊かな良血馬も多く、今回はそういった馬を取り上げてみたい。



新馬戦、2戦目と能力の片鱗を見せた良血馬、サラキア

 まずはディープインパクト産駒のサラキア(牝3歳/池添学厩舎)。3カ月前の1月21日の未勝利戦(中京・芝1600m)でデビュー勝ち。スタートで大きく出遅れながら、スッと挽回して好位につけ、直線では鋭い末脚を見せての差し切りで、高い将来性とスケールを感じさせる走りだった。

 そして、2戦目はGIIチューリップ賞(3月3日/阪神・芝1600m)に出走。昨年の最優秀2歳牝馬ラッキーライラックをはじめ、リリーノーブル、マウレアと、昨年のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月10日/阪神・芝1600m)の上位3頭がそろい、現3歳牝馬のトップクラスが集結したレースだった。そこで、サラキアはまたしても出遅れてしまい、4コーナーまで後方追走という厳しい展開となったが、直線では馬群の間をひるまずに伸び、上がり3F(ハロン)33秒4の瞬発力で4着まで追い上げている。勝ったラッキーライラックから0秒7差と離されはしたが、強敵相手に素質の片鱗を見せた内容だった。この経験が今回に生きてくるだろう。

 血統は全姉サロニカが昨年のOPエルフィンS(京都・芝1600m)勝ち馬で、母サロミナは2012年GI独オークス(芝2200m)を3馬身半で圧勝した馬。距離が延び、直線の長い東京コースに替わるのは間違いなくプラスに働きそうだ。もちろん普通にスタートしてくれればいいが、また出遅れるようなことがあっても、今回のコースなら挽回可能と見ている。期待したい。

 続いてはカーサデルシエロ(牝3歳/藤原英昭厩舎)。3月10日の未勝利戦(中京・芝1600m)でデビュー戦勝ちを飾った馬だ。競馬におけるレース経験というのは大きなアドバンテージであり、既走馬相手のデビュー戦で勝利を挙げるというのはそう簡単なことではない。

 その未勝利戦の勝ち時計は1分36秒7と、稍重馬場だったにせよ平凡で、着差もクビ差とわずかだったが、実際のレースを見ると時計や着差では伝わらない強さが感じられる。最後の直線では最内を突いたものの前が開かず、外に持ち出し、再び追い出そうと思った途端に外から他馬が前に来て追えず、さらに外に進路変更を余儀なくされる不利があった。

 ようやく視界が開けて追い出されたのは残り150m付近で、そこから先頭との約3馬身差を一気に詰めて差し切った。再三の不利にも怯(ひる)まない勝負根性とその末脚は一級品だ。今回は400mの距離延長となるが、その走りからは苦にしないだろう。

 血統は父が桜花賞馬アーモンドアイの父でもあるロードカナロアで、母はオークス馬ダイワエルシエーロ。いとこに昨年のGI菊花賞馬キセキがいる良血だ。管理する藤原英昭調教師はエポカドーロで先週の皐月賞を勝利。血統、調教師の勢いに乗っての激走に期待したい。

 最後に血統データから浮上する馬を1頭挙げておこう。このフローラSは、過去にゼンノロブロイ産駒が5戦2勝(2010年サンテミリオン、2014年サングレアル)、2着1回という好成績を収めている。今年は、ゼンノロブロイ産駒がいないが、母の父にゼンノロブロイを持つ馬が1頭いる。それがパイオニアバイオ(牝3歳/牧光二厩舎)だ。同馬はデビュー8戦目となった3月17日の未勝利戦(中山・芝2000m)で初勝利を挙げたばかりだが、今回と同じ初距離の2000mで初勝利を挙げただけに、距離適性の高さが伺える。

 父ルーラーシップは香港GIクイーンエリザベス2世C(シャティン・芝2000m)の勝ち馬で、産駒には前述の菊花賞馬キセキの他、今年の3歳馬にはGI桜花賞3着のリリーノーブル、GI皐月賞2着のサンリヴァルがいる。母アニメイトバイオはGIIローズS(阪神・芝1800m)に勝ち、GI秋華賞やGI阪神ジュベナイルフィリーズでも2着に入った活躍馬だ。ここでも好走できる血統背景と言えるだろう。あまり人気はなさそうだが、穴に一考する価値はあるだろう。◆距離ならアーモンド以上。オークスは「サトノワルキューレの騎行」だ>>

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