警察官、犯人が持参した手錠をはめられる(画像は『NBC Washington 2018年4月10日付「Fake Officer Handcuffed Real Officer at DC Whole Foods, Documents Say」』のスクリーンショット)

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警察官が犯人を捕らえてその両手に手錠をはめる…ではなく、犯人が警察官の手首に手錠をはめるというあり得ない事件が米ワシントンD.C.で起きたもよう。警察がまとめた文書や目撃者のインタビューをもとに『NBC Washington』が報じた。

事件はワシントンD.C.のフォギーボトムにある高級スーパーマーケットの「ホールフーズ・マーケット(Whole Foods Market)」で9日に起きた。店内にはたくさんの目撃者がおり、ジョージ・ワシントン大学でフォトジャーナリズムを専攻しているフリーランス・フォトグラファーの男性がその様子を『NBC Washington』に説明しているが、実に奇妙な光景が展開されていたもようだ。

この事件を起こしたのはエヴァン・ジェロルド・グラハムというメリーランド州の47歳の男で、店内のセルフチェックアウト用レーンに並んでいる客を「手錠をはめてやる」などと脅しながら蹴散らして通報された。警察官が駆けつけて「大人しくしろ、抵抗するな」と言いながら身柄を確保しようとしたところ激高。「抵抗はやめろ」などと怒鳴りながら1人の警察官の右手首に自分が持ってきた手錠をはめた。グラハムは複数の警察官に取り囲まれ、ひどく抵抗した末に御用となった。

店の客に対して暴力的な振る舞いがあったにもかかわらず、警察官のフリをして警察官を恫喝したグラハム。ズボンにはもう1組の手錠とホローポイント弾を隠し持っていた。逮捕時に暴れるなどの公務執行妨害もあったことから、起訴にあたり罪状は複数に及ぶという。

ちなみにその手錠は良くできたニセモノであったが、グラハムが鍵を忘れたことから、別の警察官が数分かかってそれを壊した。手錠は極めてきつかったといい、血行不良から警察官は少し体調を崩してしまったとのこと。警察官が犯人に手錠をはめられるなど冗談でもあってはならないこと。ただならぬ動揺も血流に悪影響を及ぼした可能性はありそうだ。

画像は『NBC Washington 2018年4月10日付「Fake Officer Handcuffed Real Officer at DC Whole Foods, Documents Say」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)