トリビュート盤では「“らしく”いきましょ」を歌うシンガーソングライター・井上苑子

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現在20歳のシンガーソングライター・井上苑子。幅広い世代の女性に浸透している『美少女戦士セーラームーン』という作品は、原作のマンガやアニメ放送のリアルタイム世代ではない彼女にとって、どんな存在なのだろうか?

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■ 仲間を大切にする気持ち、何ごとにも前向きにぶつかっていく気持ちを、いつのまにか教えてもらっていた気がします

乙女たちのバイブル『美少女戦士セーラームーン』が誕生して、今年で25周年。原作マンガやテレビアニメに触れて育った世代には今も根強い人気を誇るコンテンツだが、現在20歳であるシンガーソングライター・井上苑子も大ファンの一人という。

「私、自分が生まれるちょっと前くらいにやっていた、90年代くらいのアニメを観るのが好きで。学校から帰ると真っ先にケーブルテレビをつけて、いろんな昔のアニメを観ていたんですよ。その中でも大好きだったのが『美少女戦士セーラームーン』。たぶんシリーズひと通りは観ていると思います。友達もみんな観ていて学校でもよく“セーラームーン”の話をしていたから、リアルタイムで観ていたのと同じような感覚なんですよね。シールとか“セーラームーン”グッズもたくさん持っていましたし。お友達のママで洋服づくりが得意な方がいて、その子の家に行くといろんな衣装があるんですよ。私もセーラームーンの衣装を着て頭にティアラをつけて、『月にかわって、おしおきよ!』ってやっていました(笑)」

それは彼女が幼稚園〜小学校低学年の頃のこと。小さな女の子がキラキラに溢れた少女漫画ならではの世界観と、ちょっと大人びたストーリーに憧れるのもうなずける。

「フツーの女の子が変身してパワーを持つ、っていう現実には起こり得ないストーリーにワクワクしていましたね。周りの友達にはツウぶって『好きなのは、火野レイちゃん』って公言していましたけど(笑)、本当に一番好きだったのはセーラームーン。めちゃくちゃキレイだし、オーラがあって。小学生としては、セーラー服というものにも憧れました。大人だなって思ったし。毎回楽しみだったのが変身シーンなんですけど、一瞬ヌードになるんですよね。子供ながらに『お〜、セクシー』と思って観ていました(笑)。自分とは違う圧倒的な存在だなと感じていましたね」

当時は女子小学校に通っていたそうで、女の子同士の友情がテーマの一つである物語には共感する部分も多かったそう。

「学校では、女の子たちが力を合わせてやる行事も多くて。女子ならではの強さみたいなのは、子供ながらに感じていましたね。特に関西ということもあり、みんな気が強かったんですよ(笑)。女の子がギュッと気持ちを一つにした時のパワーは、“セーラームーン”も同じだなって。当時はまったく意識していたわけじゃなかったんですけど、仲間を大切にする気持ち、何ごとにも前向きにぶつかっていく気持ちを、いつのまにか教えてもらっていた気がします」

■ これからも憧れの女性として、セーラームーンを追いかけていきたい

4月4日にリリースされた記念アルバム『美少女戦士セーラームーン THE 25TH ANNIVERSARY MEMORIAL TRIBUTE』には、テレビアニメエンディングテーマの一曲「“らしく”いきましょ」で参加。じつはその収録曲を決めるにあたり、初めて出会った楽曲だったのだとか。

「こんなかわいい曲があったんだ!って、まずびっくりしました。歌詞が『美少女戦士セーラームーン』の世界観そのものなんですけど、作詞が原作者である武内直子先生なんですよ。なるほどなぁって思ったし、気持ちが上がりましたね」

当時のエンディング映像を観たところ、さらに歌い方のイメージがふくらんだそう。

「映像を見ながらウキウキしたし、当時の視聴者はこれを観て来週への期待をふくらませていたんだろうなって。単語の一つ一つが本当にかわいいんですけど、それを“井上苑子”のままで歌うと浮いちゃうな、と思ったんですよ。だから自分がうさぎちゃんになった気持ちで歌いました。セーラー服も憧れたけどほぼ着たことがなかったので、本当にセーラー服をなびかせている気分になれたし、歌っていてすごく楽しかったです」

弾き語りスタイルで知られるが、じつはデジタルサウンドも好きだという彼女。

「80年代〜90年代の、今とは違うちょっとデジタルな感じの音楽がめちゃくちゃ好きなんですよ。「“らしく”いきましょ」も私の好みど真ん中だったので、「こういうの、好きーっ!」ってワクワクしました。今回歌わせていただいたことで、自分もこんな楽曲をつくりたいなって改めて思うようになりましたね。あと、『セーラームーン』のテレビアニメもまた最初から観たくなりました! 子供の頃は変身シーンをひたすら待ちながら観ていた感じだったんですけど、今なら昔とは違う観方ができそうなので。これからも憧れの女性として、セーラームーンを追いかけていきたいなって思います。きっとなかなか追いつけないと思うけど(笑)」(ザテレビジョン・取材・文 / 鈴木麻子)