2018年クラシック候補たち
第9回:プリモシーン

 牝馬クラシック第1弾のGI桜花賞(阪神・芝1600m)が、いよいよ4月8日に行なわれる。

 昨年のGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月10日/阪神・芝1600m)を制した「2歳女王」ラッキーライラックが、前哨戦となるチューリップ賞(3月3日/阪神・芝1600m)も完勝。圧倒的な強さを示して無傷の4連勝を飾り、迎える本番は同馬の「1強」ムードにある。

 だが、「打倒・ラッキーライラック」を虎視眈々と狙う素質豊かなヒロイン候補が1頭いる。美浦トレセン(茨城県)の木村哲也厩舎に所属するプリモシーン(牝3歳/父ディープインパクト)だ。


フェアリーSを勝って桜花賞に挑むプリモシーン

 同馬は、昨年9月の2歳新馬(9月17日/中山・芝1600m)でデビュー。先行して抜け出したものの、後方から追い込んできたトーセンブレスに差し切られて惜しくも2着に敗れた。

 初勝利をつかんだのは、続く2歳未勝利(10月9日/東京・芝1600m)。上がり33秒2の末脚を繰り出して、先行したテトラドラクマを追い詰めると、最後は直線の叩き合いを制してクビ差先着した。

 そして、3戦目にはGIIIフェアリーS(1月7日/中山・芝1600m)に挑戦。外目の14番枠からスタートして中団を追走。直線で力強く抜け出して、2着スカーレットカラーに1馬身4分の1差をつけて快勝した。

 重賞制覇を成し遂げて、有力馬の仲間入りを果たしたプリモシーン。着実にステップアップの過程を踏んできたこともあって、関わる人々もこの馬の素質を高く勝っている。関東競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「新馬戦とフェアリーSでコンビを組んで、桜花賞でもプリモシーンの手綱をとる戸崎圭太騎手の、同馬に対する評価は相当高いそうです。フェアリーSでは登録段階で3頭ほど彼のお手馬がいたようですが、『絶対、プリモシーンに乗る』と言っていたというほど。桜花賞でのコンビも、かなり早い段階で決めていたみたいですよ」

 さらに、陣営はこの3戦のレースぶりから「まだ伸びしろがある」と見ているようだ。先述のトラックマンが続ける。

「陣営のスタッフによれば、初戦と3戦目は『抜け出してから、フワフワ走っていた』とのこと。一方、叩き合いになった2戦目は『最後まで真面目に走っていた』そうで、競り合いの形になれば、『もうひとつ上のギアを引き出せる』と陣営では踏んでいます。当然、『桜花賞ではその形にもっていきたい』と話しています」

 ただ、プリモシーンは1月のフェアリーSから直行で桜花賞に向かうことになった。その点において、ひとつ不安材料があるという。トラックマンがその詳細を明かす。

「3月中旬に放牧から帰ってきたのですが、『今までの放牧帰りと比べて、一番テンションが高い』と陣営のスタッフ。もともとテンションの高さが課題の馬で、それが今回、出ているようですね。桜花賞では、初めての関西遠征となりますし、当日リラックスしているかどうかが、勝敗を分ける大きなカギになりそうです」

 実績的には、桜花賞に臨むメンバーの中に入っても決して引けを取らないプリモシーン。落ち着いてさえいれば、互角の勝負ができるはずだ。 あとは、本番の舞台で”もうひとつ上のギア”を引き出すことができるかどうか。それが実現できれば、並み居る強敵を蹴散らして頂点に立ってもおかしくない。

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