今年のドバイワールドカップデー(現地3月31日)のうち、日本で発売があるのは後半の4レース。今回はそのうち、ドバイゴールデンシャヒーン(メイダン・ダート1200m)とドバイターフ(メイダン・芝1800m)の展望とオススメの穴馬をお届けしたい。


ゴールデンシャヒーンの大穴候補、12歳馬レイナルドザウィザード

 今年のドバイワールドカップ開催を考える上で考慮しなくてはならないのは、芝・ダートともに顕著な高速馬場であるのか、という点だ。それというのも、3月10 日のスーパーサタデー開催で、ゴールデンシャヒーンの前哨戦であるマハブアルシマール(メイダン・ダート1200m)、シーマクラシックの前哨戦であるシティオブゴールド(メイダン・ダート1000m)、ワールドカップ(メイダン・ダート2000m)の前哨戦であるマクトゥームチャレンジラウンド3(メイダン、ダート2000m)と、軒並みレコードタイムが連発したからである。

 この傾向はドバイワールドカップ当日まで続くのか? 昨年と異なり、ドバイは好天が続いている。ドバイレーシングクラブのエグゼクティブ・レーシングディレクターのフランク・ガブリエル氏によれば、「おそらく、スーパーサタデーと同じような馬場状態で当日を迎えるのではないでしょうか」とのことだ。

「実はあの開催の後は一度も雨が降っていません。スーパーサタデーの前も2週前にまとまって降ったのが最後でした。ちょうどその後から気温も上がってきて、コースそのものの温度も上がったことで、走りやすいコンディションになったのではないかと分析しています」(ガブリエル氏)
 
 つまり、前哨戦で結果を出した馬と速い決着に対応できる馬が、好走候補と考えていいだろう。

 ところが、である。ドバイゴールデンシャヒーンは見事に快速馬が揃った。シロングが出走を取り消して8頭立て。ブックメーカー各社のオッズではブリーダーズCスプリントの勝ち馬ロイエイチ(せん6歳/父モアザンレディ)が断然の人気となって、以下エックスワイジェット(せん6歳/父カンタロス)、マインドユアビスケッツ(牡5歳/父ポッセ)という順になっている。逃げるのはエックスワイジェット、日本のマテラスカイ(牡4歳/父スペイツタウン)、前哨戦を勝ったジョーダンスポート(せん5歳/父ドバウィ)と見られており、いずれもスタートダッシュが持ち味。ロイエイチはこれらを見る位置で、そして、マインドユアビスケッツは後半勝負の脚質だ。
 
 この中で持ち時計が図抜けているのがロイエイチ。ダート1200mで1分8秒台を再三に渡って叩き出している。アメリカよりも多少時計が掛かったとしても1分10秒台は確実。ここは逆らう必要はないだろう。

 穴で考えるならば、前哨戦をレコードタイムで制したジョーダンスポートが面白い。大外枠だが、もはや8頭立てで、それほど影響があるとは考えにくい。むしろ、下手に囲まれたりせずに、前にラクに取りつけそうだ。バーレーン籍のファウジ・ナス調教師の管理馬であるが、英国から移籍後は5戦すべてドバイ・メイダン競馬場での出走となっている。実質的にはドバイ調教馬と見てもいいだろう。ナス調教師は過去にこのレースも制している点も心強い。
 
 もう1頭、大穴となるのが、12歳のレイナルドザウィザード(せん12歳/父スペイツタウン)。今シーズンに出走した2走はともに3着で1分12秒台の決着だった。この馬自身も昨年でも1分10秒台の決着に対応しており、また、泥田のようだった昨年を除けば、このレースで3戦して1勝4着2回と比較的相性がいい。年齢だけで嫌われそうだが、年に2〜3走しか使わないため、まだまだ馬が若い。

 一方、ドバイターフは日本馬5頭vsゴドルフィン4頭vsクールモア2頭という様相。日本での発売では、過去2年の勝ち馬であるヴィブロス(牝5歳/父ディープインパクト)、リアルスティール(牡6歳/父ディープインパクト)を擁する日本勢に人気が集まりそうだ。

 しかし、ここはあえて日本のGI馬を軽視してみたい。ヴィブロスは昨年ほどのデキになく、リアルスティールも本来は得意としているとはいえ、このレースでは成績が出ていない休み明け。ネオリアリズム(牡7歳/父ネオユニヴァース)も高速コースのワンターン競馬の適性に疑いがあるし、ディアドラ(牝4歳/父ハービンジャー)はやや調整段階で迫力を欠いている。

「穴」というほどではないが、各国のブックメーカーで人気となっているベンバトル(牡4歳/父ドバウィ)とブレアハウス(せん5歳/父ビヴォタル)は日本ではそれほど人気になりにくく、むしろ狙い目ではないだろうか。2頭ともにスーパーサタデーのコース適性を示している。


人気は日本調教馬に集中するはず。穴馬候補トレスフリュオース

 さらに2頭、穴として考えたいのがイギリスのモナークスグレン(せん4歳/父フランケル)とフランスのトレスフリュオース(牡4歳/ダンシリ)である。 モナークスはリアルスティール同様に昨年10月以来の休み明けとなるが、前走のダーレークラブSが実力あるメンバーが揃って、しかも好時計、好内容で勝利した。トレスフリュオースはデビューして4戦無敗で当地のGIIIを勝利。その勢いで臨んだGIジャンプラ賞でも2着となった。今回は初距離が課題ではあるものの、それをクリアできれば、昨年2着に入って穴をあけたエシェムのような台風の目になるだろう。

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