今週末4月1日、阪神競馬場でGI昇格となって2年目のGI大阪杯(芝2000m)が行なわれる。

 同日の未明にドバイではGIドバイシーマクラシック(メイダン・芝2400m)、GIドバイターフ(メイダン・芝1800m)が行なわれ、両レースにも多くの日本馬が出走するが、この大阪杯にもGI馬5頭を含むトップクラスの馬が集まっており、現在の日本馬のこの路線の層の厚さが感じられる。


昨年の阪神大賞典以来の勝利となるか、サトノダイヤモンド

 今回、筆者が注目するのはサトノダイヤモンド(牡5歳・池江泰寿厩舎)だ。同馬は2016年のGI菊花賞(京都・芝3000m)、GI有馬記念(中山・芝2500m)の勝ち馬で、約5カ月ぶりの出走となったGII金鯱賞(3月11日/中京・芝2000m)3着からの参戦となる。

 同馬の3歳時の活躍は華々しかった。デビューから3連勝でGIIIきさらぎ賞(京都・芝1800m)を勝利し、GI皐月賞(中山・芝2000m)3着、GI日本ダービー(東京・芝2400m)2着と春の2冠は惜敗に終わったが、秋はGII神戸新聞杯(阪神・芝2400m)を勝利すると、続いて菊花賞も制してGI馬となり、有馬記念(中山・芝2500m)では古馬のキタサンブラックを破ってGIを連勝。最優秀3歳牡馬に輝いた。

 4歳を迎えた昨年は、GII阪神大賞典(阪神・芝3000m)を勝って順調なスタートを切ったが、続くGI天皇賞・春(京都・芝3200m)で3着と敗れた。秋はフランスに遠征したが、同地特有の重い馬場に対応できず、GIIフォワ賞(シャンティイ・芝2400m)は4着、GI凱旋門賞(シャンティイ・芝2400m)では15着と連敗を喫している。前走の金鯱賞はそれ以来のレースだった。

 サトノダイヤモンドの戦績を振り返ってみると、3000mの菊花賞、2500mの有馬記念など2400m以上の長距離重賞勝ちもあるが、決してステイヤーというわけではない。菊花賞こそ勝利したが、日本レコードが記録されるタフなレースとなった昨年の天皇賞・春ではキタサンブラックだけでなく、シュヴァルグランにも敗れて3着。スタミナ勝負では弱いところを見せている。

 この馬のいいところは、中距離戦でもスッと好位につけられる器用さと、非凡な瞬発力だろう。3歳時に勝利したきさらぎ賞はまさにそれを見せつけたレースで、中団からレースを進め、直線では上がり3F(ハロン)34秒2の瞬発力で差し切り、2着馬に3馬身半差をつける圧勝だった。

 そして、今回と同じ阪神コースでは阪神大賞典、神戸新聞杯、2歳500万下(芝2000m)の3勝の実績。中でも今回と同じ舞台でもある2歳500万下のときは稍重馬場ながら上がり3F33秒9という素晴らしい瞬発力を見せている。

 血統面からも中距離向きの裏付けがある。母マルペンサのアルゼンチンでのGI勝利はGIコパデプラタ大賞(芝2000m)、GIクリアドレス大賞(ダート2000m)、GIジルベルトレレナ大賞(ダート2000m)と、いずれも2000m戦。母の父オーペンは仏GIモルニ賞(芝1200m)を勝ったスプリンターで、サトノダイヤモンドは中距離馬やマイラーに出てもおかしくない血統構成なのである。

 前走の金鯱賞前は調教での動きがいまひとつで、本来の出来にないのではと不安視されたが、最後の直線では稍重馬場ながらメンバー中最速、自身でも日本ダービー時の33秒4に次ぐ2番目となる33秒7の瞬発力で目立った伸びを見せていた。久々のレースとしては上々の内容で、ひと叩きした今回は上積みが見込めるだろう。GI3勝目に期待したい。 もう1頭、血統からの穴馬ならウインブライト(牡4歳・畠山吉宏厩舎)を挙げたい。父ステイゴールドの産駒はGII時代のこのレースで2009年ドリームジャーニー、2013年オルフェーヴルと2勝を記録している。

 本馬は上記2頭と同じくノーザンテーストのクロスを持つが、そのノーザンテーストは昨年のキタサンブラック、2008年のダイワスカーレット、2006年のカンパニーなども母系に持つ、このレースと相性の良い血脈だ。GII中山記念(2月25日/中山・芝1800m)で重賞3勝目を挙げて勢いがあり、ハイレベルと言われている4歳馬だけに軽視は禁物だろう。

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