ヤマト運輸が、契約社員約5000人を対象に、本人が希望すれば正社員に登用できるよう人事制度を改定。また、新規採用時の正社員採用や無期労働契約への転換制度なども導入します。

無期労働契約への転換制度も導入

 ヤマト運輸は2018年3月16日(金)、フルタイム勤務の有期労働契約の社員(契約社員)約5000人について、本人が希望すれば正社員を選択できる人事制度を5月16日(水)に導入すると発表しました。


継続的な人材確保を目的に人事制度を改定するヤマト運輸。写真はイメージ(2017年6月、乗りものニュース編集部撮影)。

 あわせて、フルタイムのセールスドライバー(トラック運転手)として新たに入社する全員も正社員として採用。また、改正労働契約法を上回る基準を定め、勤続3年を超えるフルタイムの契約社員約1900人や、一定の基準を満たしたパートタイムの契約社員約3万7000人も、法定の5年を待たずに無期労働契約を締結できる制度を導入します。

 人手不足が深刻な物流業界では、人材の確保と定着が重要な課題になっています。ヤマト運輸はこれまで、フルタイムの運転手はまず契約社員として採用し、入社後2年程度で正社員へ登用していましたが、5月の制度改定後は最初から正社員として採用します。

 既存の契約社員についても、フルタイム契約社員の運転手約3000人は本人が希望すれば、事務・作業を担当する約2000人は一定の基準を満たしていれば、それぞれ正社員に登用します。

 ヤマト運輸は今後も引き続き、労働環境の整備などを行うとともに、新たに人材の採用に向けた人事制度の見直しなどを労使一体となって進めていくとしています。