マット・デイモン(Matt Damon)、ベン・アフレック(Ben Affleck) photo : Getty Images

アカデミー賞授賞式のスピーチでフランシス・マクドーマンドが紹介し、注目を集めたインクルージョン・ライダー。ベン・アフレックとマット・デイモンの製作会社もこの条項を採用することが明らかになった。

インクルージョン・ライダーとは映画業界における多様性を保障する契約条項。「映画に登場する人物の中に女性や少数民族、LGBTQ、障害を持つ人々がある程度の割合で入っていること」を出演や製作の条件にするというもの。

ベン・アフレックとマット・デイモンが共同で設立した製作会社パールストリートフィルムズもこのインクルージョン・ライダーを採用することが明らかになった。プロデューサーで俳優のファンシェン・コックス・ディジョバンニは今週初め「パールストリートフィルムズを代表し、マット・デイモンとベン・アフレック、ジェニファー・トッドと私は今後のプロジェクトすべてにおいてインクルージョン・ライダーを採用します」と発表。ちなみにディジョヴァンニはメディア研究者のステイシー・スミス博士や人権問題を専門にする弁護士カルパナ・コタギャルとともに、この概念を編み出したメンバーでもある。

アフレックとデイモンの決定に対してスミス博士とコタギャルは声明を発表。「過小評価されている集団からこの業界に入ろうとする人がチャンスを手にすることができるよう、マット・デイモンやベン・アフレックが自分たちの影響力を生かしてくれたのは素晴らしいことです。インクルージョン・ライダーはハリウッドにとっても他の業界にとっても、私たちの多様な世界を本当に反映させた職場を作る上で非常に重要なツールです」。

セクハラ問題に対する発言で評価を下げてしまったデイモンと、自身もセクハラ行為が告発されたアフレック。今回の決定はこれまでの言動や姿勢を挽回するためでは? という見方も。とはいえ、今のところトップクラスの俳優である彼らがこの条項を採用すれば、映画界に大きな影響を与えるのは間違いなし。今後の他の製作会社の動き、そしてインクルージョン・ライダーがどのような成果を見せるのかにも注目したい。

text: Yoko Nagasaka