「森友文書」改ざんの発端は、安倍晋三首相の国会答弁だった―。このことは「森友疑惑」が浮上した昨年2月以降の国会質疑と、改ざんの内容を見れば明らかです。

 財務省は改ざんした時期について「昨年2月下旬以降から4月」と説明。麻生太郎財務相は、当時理財局長だった佐川宣寿前国税庁長官の答弁と「決裁文書との間に齟齬(そご)があり、佐川の答弁に合わせて書き換えた」(12日)と改ざん理由を求めようとしています。

 しかし、佐川氏が「(学園側に国有地の)価格を提示したことも、先方からいくらで買いたいといった希望があったこともない」など事実と異なる答弁を行ったのは、3月に入ってからです。

 一方、安倍首相は改ざんが行われる前の2月17日の衆院予算委員会で、森友学園の国有地取引にかかわって「私や妻が関係していたということになれば、それはもう間違いなく総理大臣も国会議員も辞めるということははっきり申し上げておきたい」と2度にわたって答弁。学園が開校予定していた小学校の名誉校長を妻・昭恵氏が務めていたことへの責任回避に躍起になりました。時期からみても発端は佐川答弁でなく、首相答弁なのです。

 佐川答弁に合わせての改ざんなら、問題となった事前の価格提示などの部分の削除で済むはず。ところが、安倍首相、昭恵氏の名前をはじめ、安倍首相、麻生財務相も所属していた日本会議国会議員懇談会に触れた箇所を丸ごと削除し、文書上、安倍首相と関係のない事案にしています。安倍首相の答弁とのつじつまを合わせるためです。