アイスランドでBitcoinなどの仮想通貨をマイニングするための専用マシン600台が盗まれるという大規模窃盗事件が発生しました。マシンの時価は200万ドル(約2億1000万円)相当で、マイニングによってそれ以上の価値を生み出す可能性が指摘されています。

Bitcoin heist: 600 powerful computers stolen in Iceland

https://apnews.com/55117fb55a714e909fb9aaf08841a5d6/Bitcoin-heist:-600-powerful-computers-stolen-in-Iceland

Iceland police arrest suspected Bitcoin server thieves - BBC News

http://www.bbc.com/news/technology-43288495

アイスランドで発生したマイニングマシンの窃盗事件は、「Bitcoin heist」と名付けられてアイスランドを賑わしています。盗まれた機材はサーバー管理会社Advaniaに保管されていたグラフィックカードが600枚、CPU・メモリ・マザーボード・電源がそれぞれ100台で、4回にわたって盗み出されたとのこと。その総額は200万ドル(約2億1000万円)にのぼり、アイスランド史上最大の窃盗事件と報じられています。

レイキャンジ裁判所によると、犯行に関わったのは警備員を含む11人で、9人は保釈され2人は依然として拘留中だとのこと。レイキヤネス警察のオラフル・ヘルギ・キャルタンソン署長は、「この事件は過去にない規模の壮大な窃盗事件である。高度に組織化された犯罪であることが分かっている」と述べています。なお、窃盗事件は2017年12月に3回、2018年に1回の計4回発生しましたが、警察当局は事件をすぐには発表しなかったようです。

アイスランドは火山を利用した地熱発電や、豊富な水資源を活用した水力発電によって再生可能エネルギーによる電力を極めて低コストで得られるため、マイニングマシンを設置する場所として注目を集めているとのこと。そのため、アイスランドのHSオルカ社の電力消費量が2018年2月に指数関数的な上昇を記録し、アイスランド国民34万人の家庭用電力使用量を上回るマイニング消費が起こったとみられています。



Bitcoin heistで盗み出されたマイニングマシンはまだ見つかっておらず、警察は行方を追いかけています。なお、犯行グループがマイニングマシンとして稼働すればすぐに検出できるように、アイスランド全域で電力消費量が急増しないかどうかが監視されているそうです。