2018年クラシック候補たち
第4回:ワグネリアン

 中央競馬では2歳牡馬のGIがふたつある。GI朝日杯フューチュリティS(阪神・芝1600m)と、GIホープフルS(中山・芝2000m)である。当然ここで上位に来た馬は、翌年の3歳クラシックの有力候補に挙げられる。

 だが、どちらのGIにも出走していない馬が今年、今春の3歳クラシックの”主役”を担おうとしている。

 栗東トレセン(滋賀県)の友道康夫厩舎に所属するワグネリアン(牡3歳/父ディープインパクト)だ。


休養を経て一段と成長したというワグネリアン

 ここまで3戦3勝の同馬は、各レースで圧巻のパフォーマンスを披露し、一躍世代の中心的な存在として注目されるようになった。

 デビュー戦は、昨夏の2歳新馬(7月16日/中京・芝2000m)。結果はわずかハナ差の辛勝だったが、この勝利だけで全国的にその名を知らしめた。

 というのも、負かした相手がデビュー前から「クラシック候補」と騒がれていた素質馬ヘンリーバローズだったからだ。

 事実、2頭は熾烈なマッチレースを展開。最終的に3着馬とは5馬身もの差をつけて、多くの競馬ファン、関係者に衝撃を与えた。

 以降の2戦は、文字どおり”楽勝”だった。

 2戦目はオープン特別の野路菊S(9月16日/阪神・芝1800m)に出走。重馬場にもかかわらず、上がり33秒0という強烈な決め手を繰り出して後続をちぎった。

 そして3戦目に挑んだのは、GIII東京スポーツ杯2歳S(11月18日/東京・芝1800m)。ここでも、道中5番手から自慢の末脚をいかんなく発揮。評判馬たちを難なく蹴散らし、2着に3馬身差をつける圧勝劇を演じてレベルの違いをまざまざと見せつけた。

 このあと、同馬は年末のGI戦には向かわず、春まで休養。GI皐月賞(4月15日/中山・芝2000m)の前哨戦となるGII弥生賞(3月4日/中山・芝2000m)で戦列に復帰する予定だ。

 すでに放牧先から帰厩し、調教を進めているワグネリアン。同馬に関わるスタッフの様子からは、順調ぶりが伝わってくるという。関西競馬専門紙のトラックマンが語る。

「ワグネリアンが放牧から帰ってきて、スタッフは『馬体がひと回り成長し、走りも体を大きく使うようになった』と話しています。よりダイナミックなフォームになったようですね。それとともに『落ち着きも感じる』とのこと。『とにかく、順調そのもの』ということですから、何の不安もなく、弥生賞に向かえるのではないでしょうか」

 フォームがダイナミックになったうえ、トラックマンによれば「休養前に見せていたキレ味も健在。この変化はいいほうに出るはず」という。実際のレースでどんな走りを見せてくれるのか、期待は膨らむばかりだ。

 また、同馬の強さは「デビュー戦のラップを見ればよくわかる」とトラックマンが続ける。

「デビュー戦でワグネリアンは32秒6という驚異的な上がりタイムを記録しています。しかし、それ以上にすごいのは、後半1000mのラップ。通常、2歳の2000m戦は中盤のラップが緩んで最後の上がりだけ速いケースが多いのですが、なんとこの馬は57秒台で走っているんですよ。過去のデータを見ても、2000mの新馬戦で後半1000mを57秒台で走った馬なんてほとんどいません。ワグネリアンはすでにこの時点で”クラシック級”だったと言えます」

 デビュー戦で見せた圧巻のパフォーマンス。それだけで、ワグネリアンの将来は約束されたようなものだったのかもしれない。 ただし、そうは言っても弥生賞では朝日杯FSを制したダノンプレミアムなど、過去最大の強敵が待ち受けている。クラシックの本番前に、ライバルたちとどんな戦いを見せるのか。激アツの弥生賞が楽しみでならない。

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