ジュリアン・ムーア(Julianne Moore) photo : Getty Images

銃所持の規制を目指しているNPO組織「Everytown for Gun Safety」の活動に参加しているジュリアン・ムーア。先週発生した高校での銃乱射事件の後、銃規制を改めて訴えている。

雑誌『ピープル』に自ら執筆した記事を公開したジュリアン・ムーア。「私は15歳の高校生の女の子、20歳の大学生の男の子の母親です。私は毎日、娘が7時20分に学校に出発する娘のために朝食を作ります。私は夕食のときに娘に会えると考えています。息子にメッセージを送ってもし返事がなければ、授業かバスケットボールで忙しいのだと思っています。そして私は、子どもがそばにいないときも安全であるという期待が間違っているということを知っている、何千ものアメリカの親たちと変わりません。アメリカは経済的に豊かな国の中で最も危険な国になっているのです」。

2月14日(水)に起きたフロリダ州パークランドの高校での銃乱射事件について、ジュリアンはこう触れている。「マージョリー・ストーンマン・ダグラス高校の銃乱射事件では17人が亡くなり、12人以上がけがをしました。これは今年に入ってから起きた18回目の学校内での銃に関わる事件です」「2016年には1,600人以上のアメリカの子どもたちが銃で殺されました。6,000人が撃たれてけがをしています」「それでもこの国の議員たちは銃による暴力事件を終わらせるための法律の成立を拒み、子どもたちの安全に対する関心のなさを示しています」。

昨年6月の、銃による暴力啓発デーには法律制定を訴えてスピーチも。ジュリアン・ムーア(Julianne Moore)photo : AFLO

「サンディフック小学校銃乱射事件(注:2013年に起きた。小学生20人を含む26人が亡くなっている)の悲劇の後、娘にこの事件に関するニュースを見せないようにすることが、責任ある子育てではないことに気がつきました。もし子どもたちを安全に暮らさせたいのであれば何かをしなくてはいけない、これが再発しないように何かにトライしなくてはいけない。だから私は『Everytown For Gun Safety』に加わり、銃規制のために声を上げてくれる俳優たちとグループを作り、法律制定のために行動を始めました」

「これは誰の過ちなのでしょう? 誰が責任を取るべき? 止めるために誰を説得するべき? 私は政策を変えてくれるよう、議員たちを説得し、納得させようとしてきました」「この問題について自分の意見を確認し、そして議員たちが法律を制定するとき、どんな票を投じたのか聞いてみてください。2017年2月にドナルド・トランプ大統領は精神的に疾患を持っている人も銃を簡単に買えるような法律にサインをしました、そして昨日、これまで不安定な言動を示し続けてきた若い男性がフロリダの高校で17人の人を射殺したのです」

「議員に責任を果たさせましょう。もし彼らが何もしないのであれば、落選させるのです」。

今回の銃乱射事件後、ジュリアンの他にもキム・カーダシアン、リース・ウィザースプーンを始め多くのセレブ達から銃規制を訴える声が上がっている。この声が議員に届くのか、これからの動きにも注目したい。

text: Yoko Nagasaka