2018年クラシック候補たち
第3回:ラッキーライラック

 今年の3歳クラシック戦線において、”主役”として注目されている面々のキーワードは「3戦3勝」だ。

 牡馬路線では、ダノンプレミアム(牡3歳)とワグネリアン(牡3歳)の2頭が、デビューから3戦全勝という結果を残して、クラシックの有力候補に挙げられている。

 一方、牝馬路線でも無傷の3連勝を飾って、世代の先陣を切る注目馬がいる。

 栗東トレセン(滋賀県)の松永幹夫厩舎に所属するラッキーライラック(牝3歳/父オルフェーヴル)である。


阪神JFを制して「2歳女王」に輝いたラッキーライラック

 8月の新潟で初陣を迎えた彼女は、2歳新馬(8月20日/新潟・芝1600m)を快勝。好位から抜け出す磐石のレースぶりでデビュー戦を飾った。

 それからおよそ2カ月の休養を挟んで、2戦目にはGIIIアルテミスS(10月28日/東京・芝1600m)に挑戦。2番人気に推されると、ここでも先行策から逃げたサヤカチャンをきっちり捉えて連勝を決めた。着差は4分の3馬身差と大きくなかったものの、安定したレース運びは際立っていた。

 3戦目は、2歳女王を決めるGI阪神ジュベナイルフィリーズ(12月10日/阪神・芝1600m)に挑んだ。道中は先行集団の後ろ、外目の8番手を追走。4角を迎えて徐々に進出を始めると、最後は上がり33秒7の末脚を繰り出して、ゴール板を1位で通過した。

 直線では、リリーノーブル(牝3歳)、マウレア(牝3歳)といったライバルとの熾烈な争いを展開。白熱した叩き合いを制しての戴冠は、まさに「女王」と呼ぶにふさわしいものだった。

 このレースでも、後続との着差は4分の3馬身差とわずかだった。それでも、好ポジションから確実に抜け出してくる競馬には危うさがなく、その大人びた走りからは無類の強さがひしひしと伝わってきた。

 実際、同馬を管理するスタッフからも、その安定した走りには感嘆の声が上がっているという。関西競馬専門紙のトラックマンがその様子を伝える。

「ラッキーライラックの最大の強みとして、『とにかくレースぶりに無駄がない』とスタッフは話しています。実は、デビュー前までは決して評価の高い馬ではなかったようです。しかし初戦の内容を見て、スタッフも『これはモノが違う』と感じたとのこと。それで、すかさず重賞挑戦を決めたようですね。実戦で力を発揮するタイプと言えます」

 レースのうまさに加え、この馬の長所となるのが「馬体の大きさ」だ。牝馬は比較的体重の軽い馬が多い。まだ幼い時期だとその変動が激しく、馬体維持に結構な労力を割かれる。そのため、満足にトレーニングを積めないケースがよくある。

 しかし、ラッキーライラックは前走が484kgと、牝馬としては雄大。400kg前後の軽量馬に比べて、苦労なく調整を進めることができた。

 陣営によると、その馬体はさらに大きくなっているという。先述のトラックマンが明かす。

「阪神JF後に休養に入って、そこで510kgほどにまで大きくなったようです。馬体の減りを心配する必要がなく、スタッフによれば『脚もとの不安もない』とのこと。『春にはさらに成長した姿を見せられるよう、貪欲に鍛えていく』と話しています。現に帰厩後、さっそく厳しい調教を課しています」

 復帰戦の予定は、GIIチューリップ賞(3月3日/阪神・芝1600m)。一段階パワーアップした姿は、早くもここで見られるかもしれない。

 その後、いよいよ本番のGI桜花賞(4月8日/阪神・芝1600m)を迎えることになるが、驚くべきはすでに陣営では続くGIオークス(5月20日/東京・芝2400m)への展望も開けているということだ。トラックマンが説明する。

「ここまでマイル戦を3度使って3連勝を飾りましたが、陣営としては『うまくマイルをこなしてくれたな』という評価。『むしろ、距離が延びたほうがいい』と言っています。オークスもかなり期待できるのではないでしょうか」 はたして、ラッキーライラックの連勝街道はどこまで続くのか。歴史的な”名牝”誕生へ、まもなくその第一歩が刻まれる。

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