デジ一眼とハイレゾプレーヤーを搭載したドコモ「V30+ L-01K」は本気度が満載スマホだ

このV30+は、
ほぼ同じ仕様のau向けの「isai V30+ LGV35」
3月発売予定の人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」のコラボモデル「JOJO L-02K」
などのバリエーションがある。
同じハイエンドモデルの
「Galaxy Note 8」
「Galaxy S8/S8+」(サムスン電子製)
「Xperia XZ1」(ソニーモバイルコミュニケーションズ)
などと、どのように差別化しているのかも気になるところだ。

さて、V30+の特徴だが、
従来の画面よりも”広い”、縦横比18:9の有機ELディスプレイを搭載する。黒の再現力やコントラスト比など、テレビで培った技術によって映像を観るための端末として魅力を感じた。
映像の良さという特徴だけでなく、”音”の方も気になる。内蔵スピーカーはモノラルだが、キレの良い音で動画再生に丁度良い。
しかし、本当に聞いて欲しいのはイヤホンやヘッドホンをしたときのサウンドである。
LG製のスマートフォンは、音にこだわった作り込みをしている。
だがLGのそれは、他社のソフトウェアのチューニングにあるような作り込みではない。
ハードウェア的にデジタルオーディオプレイヤー(DAP)のような作り込みをしているのである。
ESS Technology製のDAC(D/Aコンバータ)4基を搭載し、デジタル信号をノイズの少ないアナログ信号に変換、そして専用の高出力ヘッドホンアンプでクオリティの高いハイレゾオーディオを再現するのである。
付属のハイレゾ対応「B&O PLAY」のイヤホンならノーマル設定でもパワフルな音で楽しめる。さらにイヤホンやヘッドホンをグレードアップすることでもっと良い音でも楽しめる。
そのほか、他社ではなかなか見ないハイレゾレコーディングに対応している。
標準のボイスレコーダーアプリを使うだけで高音質な録音も楽しめというわけだ。
こうしたオーディオビジュアルでの独自のアプローチ以外にも、
GalaxyやXperiaにはない魅力的な機能がある。
それが超広角レンズを搭載したデュアルカメラだ。
メインの標準カメラは、F1.6レンズで約1,650万画素
広角カメラは、F1.9レンズで約1,310万画素
明るいレンズと光学式手ブレ補正を搭載しているので、夜景撮影にも強い。
広角カメラは標準カメラより広い範囲が写るだけではなく、強烈なパースが付くので撮影のアクセントとしても利用可能だ。

2つのカメラは画面上部のアイコンで簡単に切り替えることができる。
キャプチャーで2つのカメラを比較すると、標準カメラの映像が望遠レンズのように見えるが、これでも十分広角レンズなのである。
それだけ広角カメラが、より広い範囲を撮影できると言うことがわかって貰えるかと思う。
このカメラのUI(ユーザーインターフェース)で秀逸な点が、白いシャッターボタンがズームレバーを兼ねていている点だ、
上下に動かすように操作するだけでズーミングして撮影することができるのである。
特に片手で操作する際など、このUIは非常に使いやすく、良くできていると感じるだろう。
実際に、標準カメラと広角カメラを比較して見たのが次の写真だ。

<標準カメラ>

<広角カメラ>
こうして比較すると、標準カメラも十分広い範囲が写っているが、広角カメラではさらに手前にあるものまで写り込んでくる。
近景から遠景まで広範囲が写るので、観光地で風景写真を撮るなら広角カメラで一枚押さえておくと安心だ。
広角カメラは、手前が大きく、奥に行くほど急激に小さくなる傾向がある。
このため、撮影してみると肉眼で見る世界とは異なる独特の写真が撮れる。

<標準カメラ>

<広角カメラ>
同じ位置から撮影でも、
標準カメラは、目の前に道路があり密集した印象を受ける写真
広角カメラは、密集ではなく空間の広がりが感じられる写真
となっている。
広角カメラは、広い景色を撮るだけではなく、同じ景色でもこうした変化を加えることができるのも楽しみの一つだ。カメラの角度を上下に変えるだけでも写り込む範囲は大きく変化する。撮りたい景色に合わせて視点を変えて撮影をするとさらに納得できる写真が撮れるだろう。

<広角カメラ>
広角カメラは、独特のパース効果を得られる。
しかし、もうひとつ地味ながら広角カメラならではの撮影方法もある。

<標準カメラ>

<広角カメラ>
一見同じような写真だが、標準カメラと広角カメラで標識のサイズが同じ大きさになるよう、撮影位置を変えている。
具体的には標準カメラで撮影したあと、広角カメラでは標識にかなり近付いて撮影しているのだ。
これまでは同じ位置からの違いを見てきたので、今回2つの変化の少なさにピンと来ないかも知れない。
被写体を同じ大きさで撮影した場合、背景の広さが異なることにお気づきだろうか。
広角カメラは広い範囲が写るので、人物をアップにしながら風景を写し込む記念撮影などに応用することができるというわけなのだ。
夜景撮影はどうだろうか?

<標準カメラ>

<広角カメラ>
どちらもオートモードでの撮影だが、ノイズを抑えつつ暗闇にならないよう明るい雰囲気に調整しているようだ。色の発色や雰囲気なども独特で、V30+ならではといえる。
一方で、ノイズリダクションによって全体的に解像度があまくなっており、パソコンやTVなどの大画面で拡大して見ると粗が見えてしまう。
ただしスマートフォン画面なら十分綺麗に見える。
V30+は、
”ホンキ”のオーディオビジュアルのハードウェアを搭載
写真好きなら個性を発揮できるデュアルカメラを搭載
というように、まさに”通”好みのスマートフォンだといえる。
今回は紹介しきれなかったが、
独自の拘りを貫いた機能を搭載しながら、初心者でも使いやすい様々な配慮もなされているので初心者でも簡単に扱えて、多彩な機能も楽しめるスマートフォンであると感じた。
執筆 mi2_303