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 テレビ朝日で不祥事が起こった。『ワイド! スクランブル』の制作に関わる制作会社のアシスタントディレクター(AD)が、日本相撲協会の映像使用に関する承認書類を偽造していたのだ。

 ADは番組が過去に用いた書類を持ち出し、日付や放送予定日を書き換えて提出していた。社内チェックにより発覚し、放送には至っていない。ADは過去にも同様の行為を行っていたという。こうした不祥事は氷山の一角といえるだろう。

 「なにしろADというのは日々、膨大な雑務に追われています。今回のような映像使用に関する業務は手間も時間もかかるものです。社外への確認はもちろん、社内においても何段階もの確認作業があります。だからといって、作業をないがしろにしていいわけではありませんが、書類の提出が形式的として常態化し、ADがそれを承知の上で、書類の改ざんを行った背景はあるでしょう」(業界関係者)

 テレビ制作業界は慢性的な人手不足であり、さらに、制作予算も減らされている。そのためAD一人あたりにかかる作業の比重も高まっている。

 「今回問題となったワイドショー番組は、あらゆるジャンルを扱うため、AD一人が行う作業の幅がほかの番組より広いのは確かでしょうね。例えば、こうした番組で取り上げられる行列のできるラーメン店などのグルメ情報の収集などは、かつてはリサーチャーと呼ばれる放送作家のタマゴの人間が行っていましたが、最近ではネットで簡単に調べられるためADが兼務しているところも多いです。昨年にはフジテレビで、存在しないアイスの味や、ネタ書き込みを宮崎駿監督の発言として誤って紹介するありえないミスが起きましたが、これらはリサーチ経験に乏しいADが検索してきた内容をそのまま用いたことが原因と見られます」(前出・同)

 今回の不祥事は、単にレベルの低い一人のスタッフの責任ばかりではなく、業界の過酷な番組制作体制そのものに目を向ける必要もありそうだ。