ジャスティン・トルドー(Justin Trudeau) photo : AFLO

現在、スイスのダボスで開催されている世界経済フォーラムの年次総会、通称ダボス会議。カナダのジャスティン・トルドー首相が現在世界で起きているセクハラ撲滅運動についてコメント、賞賛の声が上がっている。

スピーチの中で職場でのセクハラ行為を撲滅、被害者たちを支援するイニシアチブ「#Me Too」や「Time's Up」について触れたジャスティン・トルドー首相。「これらの動きは私たちが、女性の権利や平等、ジェンダー間の権力の力学について真剣に討論するべきだということを教えてくれます。例えば職場や政府におけるセクハラはシステム的な問題であり、受け入れることはできません」「指導者として私たちはもうこの問題を終わらせるときだということを示すためにそれを認識し、行動しなくてはいけません」。

さらに女性たちが告発できる環境を作る大切さにも触れた。「女性が声をあげたとき、私たちには聞く責任があります。そしてもっと大切なのは信じることです」。

同じ仕事をしている女性と男性に同じ額の賃金を払うだけでは、賃金格差は解消しないと具体的な問題も指摘したトルドー首相。「パートタイムの仕事や、低賃金の仕事をしているのは男性よりも女性が多い。その問題にはどう取り組めばいいのでしょう?」。本当に男女格差をなくすためには、女性たちが職場で直面する障害や、出産や育児などの問題、昇進、職の保障などに取り組まなくてはいけないと語った。

「職場でもっと女性を起用することはやるべき行動、素晴らしい行動というだけではありません。賢い行動でもあるのです」とも。これからカナダがどのような政策を実現していくのか、注目したい。