「それから、仕事や人間関係で悲しいことがあっても、あなたにはその悲しさを変える力を持っていることをどうか忘れないで。勇気をもって変化をもたらすの。あとどれぐらいあなたの人生が残されているのかは誰にもわからない。だから悲しみ続けて人生を無駄にしないで。」

「最後に、自分のために何かをするのではなく、人のためにいいと思えることをやってみて。人に何かを与えることで、私たちはより幸せを感じることができるのだと思う。たとえば定期的に献血をすることも、多くの人の命を救う素晴らしいことだと思う。私は献血をしてくれた人がいたおかげで、1年長く生きることができたの。愛する家族や友人、愛犬と過ごせたこの1年は、私にとってかけがえのないもので、人生で最も素晴らしい1年だったから。」

オーストラリア赤十字血液サービスのショーン・イングアンゾさんは、「献血により提供された血液のほとんどはがん患者に供給されます。化学療法が患者自身の血液細胞を作る能力を破壊してしまうため、多量の輸血が必要になるのです。献血なしでは、厳しい化学療法を乗り越えることはできません」と話す。

他人の思いやりによる献血で生き延びることができたホリーさんの1年は、彼女自身も述べているようにとても充実したものであったに違いない。ホリーさんのFacebookアカウントには多くの追悼の言葉とともに、「涙が止まらない」「あなたの最期の言葉を噛みしめて人生を生きる」「こんなに若くして旅立ってしまうなんてとても悲しい。でも、大切なことに気付かせてくれてありがとう」といった声が寄せられている。

画像は『Holly Butcher 2017年3月28日付Facebook』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)