経済産業省・日本工業標準調査会(JISC)は、12月20日、家庭用室内ブラインドひもに関するJIS規格として、JIS A4811「家庭用室内ブラインドに附属するコードの要求事項−子どもの安全性」を制定した。

 家庭用室内ブラインドのひも(コード)は、偶発的に子どもの首に絡まるなどして事故原因になる懸念がある。欧米では安全性に関する規格がすでに制定されているが、国内では警告表示などの業界自主基準は存在するものの公的規格がなかったことから、JIS化が求められていた。

 今回制定された要求事項は、「子ども(6才未満)が背伸びして手が届く範囲にひもがないこと」、「ひも等によって形成されるループ(輪のような形の閉構造)が子どもの顎の高さまで無いこと」、「子どもの頭部が挿入可能なループが無いこと」、「一定の荷重によって、ひもが分離する機能(セーフティージョイント)を持つこと」等、少なくともどれ 1つを満たすよう規定している。また、これらの要求事項には具体的な数値を定め、日本の6才未満の子どもの身体寸法を基に安全率を考慮して決めている。
 さらに、子どもの手が届く高さにひもがなかったとしても、近くにベッドやソファがある等、使用環境によって子どもの首に絡まるリスクが高まるが、このようなリスクを低減するべく使用者への注意喚起のため、JIS ではその旨を取扱説明書等にわかりやすいイラストを含め記載するよう求めている。
 なお詳細は日本工業標準調査会のホームページで確認できる。