「来年2月の理事選を控えたこの時期は、それぞれの一門が結束し、気勢を上げる時期。貴乃花一門のこの総会も、まさにその一つと言っていい。貴乃花親方は28日の臨時理事会で『理事降格の処分を受けるのではないか』と囁かれていたが、『降格させるならしてみろ、2月の理事選で必ず這い上がって見せる』と相撲協会に挑戦状を叩き付けたようなもの」
 表面は穏やかだが、一皮剥けばケンカ腰状態なのだ。

 こんな貴乃花親方に、願ってもない援軍が現れた。現在、貴乃花一門の親方衆は9人。これだけでも理事選では十分当選可能だが、同じ18日に開かれた時津風一門の一門会で、かねて熱心なシンパで、前回の理事選でも貴乃花親方を支持したといわれる錣山親方(元関脇寺尾)、立田川親方(元小結豊真将)、湊親方(元幕内湊富士)の3人の親方たちが離脱することを表明。当面は無所属として活動するとしているが、実質は貴乃花一門に合流するのだ。
 「将来、貴乃花親方が理事長になるには、息のかかった理事を1人でも多く出さなければいけません。この勢力拡大で、他の理事候補にまわせる票が増えます。理事会前の、この一連の動きは、現理事たちの判断にも少なからず影響を与えるはず」(夕刊紙デスク)

 不本意な処分を下されたら、裁判に打って出ることも考慮中。どんなに叩かれても、殴られても、どっこい貴乃花親方はしぶとく生き残る。