クラウド利用でPCのディスク容量不足は、これで解消! OneDriveの「オンデマンド機能」の使い方

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最新のWindows 10で、クラウドストレージのOneDriveに「オンデマンド機能」が追加された。

これは、必要なときだけファイルをクラウドからパソコンにダウンロードする機能だ。

この「オンデマンド機能」によって、クラウドの利便性はそのままに、パソコンの本体のディスク容量を節約できるようになる。

今回は、OneDriveの「オンデマンド機能」の使い方を説明しよう。


●OneDriveのオンデマンド機能を有効にする
SSDなどのディスク容量の小さいパソコンを使っているユーザーにとって、クラウドストレージは便利な反面、使い方を誤ると、パソコン本体のディスク容量(ローカルディスク)を圧迫する原因になる。

特にクラウドとローカルの全ファイルを自動的に同期しているユーザーは要注意だ。

たとえば、スマートフォンで撮影した画像をクラウドストレージにどんどん自動保存していると、画像ファイルが「スマートフォン」→「クラウドストレージ」→「パソコン」という順番でコピーされ、パソコンのディスク容量はあっという間に減ってしまうからだ。

しかし、こうした問題は、最新のWindows 10でOneDriveを使えば解決できる。
2017年10月にリリースされたWindows 10 Fall Creators Updateには、OneDriveに「オンデマンド機能」が搭載されたからだ。

これは、必要なときだけファイルをクラウドからローカルにダウンロードし、ディスクを節約する機能なのだ。

まずは、機能を有効にする方法から説明しよう。


タスクトレイでOneDriveのアイコンを右クリックし、メニューから[設定]を選択する。



[設定]タブで[容量を節約し、ファイルを使用するときにダウンロード]をチェックして[OK]ボタンをクリックする。


●エクスプローラで表示される4つのアイコンの意味
オンデマンド機能を有効にすると、エクスプローラでパソコンのOneDriveにアクセスした際に、フォルダ・ファイルに4つのアイコンが表示されるようになる。
これらは、フォルダ・ファイルの状態を示している。


されるようになる。


エクスプローラでOneDriveのフォルダ・ファイルを表示すると、4種類のアイコンが表示




雲のアイコンは、ファイルの実体がクラウド上にあることを示している。このファイルは、アプリケーションで開くなどの操作を実行したタイミングでパソコンに自動的にダウンロードされる。したがって、インターネット接続がないとファイルを読み込むことはできない。




グリーンの白抜きアイコンは、ファイルの実体がクラウドとパソコンの両方にあることを示している。したがって、インターネット接続がなくてもファイルを読み込むことができる。




内部がグリーンで塗りつぶされたアイコンも、ファイルの実体がクラウドとパソコンの両方にあることを示している。このアイコンは、後述するように、ユーザーが手動でパソコンにダウンロードした場合に表示される。これに対して、前述のグリーンの白抜きアイコンは、アプリケーションに読み込まれるなどして、自動でダウンロードされた場合に表示される。




クラウドとローカルで同期が行われているときに表示されるアイコン


●「このデバイス上で常に保持する」と「空き容量を増やす」の使い方
インターネット接続の有無にかかわらず、つねに利用したいファイルがある場合は、ユーザーが手動でローカルに保存できる。それには、ファイルを右クリックしてメニューを開き、[このデバイス上で常に保持する]を選択する。これでファイルはクラウドとローカルの両方に保持され、ファイルには内部がグリーンで塗りつぶされたアイコンが付く。


インターネット接続がない状態でも利用したいフォルダ・ファイルがある場合は、右クリックメニューから[このデバイス上で常に保持する]を選択する


パソコンのディスク容量が減ってきた場合は、ローカルに保存されているファイルを削除し、クラウド側だけに持たせることで、空き容量を増やすことも可能だ。それには、ファイルを右クリックして[空き容量を増やす]を選択すればいい。


ローカルに保存されているフォルダ・ファイルを右クリックし、[空き容量を増やす]を選択すると、ローカルのファイルが削除されてクラウド側だけに保存される。


なお、「このデバイス上で常に保持する」と「空き容量を増やす」をフォルダに対して実行すれば、そのフォルダ内のすべてのファイルに適用される。
したがって、特定のフォルダだけをつねにローカルでも利用可能にできる。
逆に特定のフォルダに対して「空き容量を増やす」を実行することで、一気にディスクを空けることも可能だ。

●ディスクに余裕がないなら、ぜひ活用しよう
以上、OneDriveのオンデマンド機能を説明したが、ディスクの空きに余裕のないパソコンを使っているユーザーには、間違いなくおすすめの機能だ。

必要なときだけファイルがダウンロードされるので、パソコンのディスク消費が最小限に抑えられる。利用しているうちにパソコン側に保存されるファイルが増えてきたら、「空き容量を増やす」で簡単に空きを作れるのも便利だ。

容量不足に悩んでいる方は、ぜひ試してほしい。


井上健語(フリーランスライター)