今週末12月24日、中山競馬場ではGI有馬記念(芝2500m)が行なわれる。今年は28日にGIホープフルSもあるが、1年を締めくくる大一番としてお馴染みのレースだ。

 今年は昨年の年度代表馬キタサンブラック(牡5歳・清水久詞厩舎)の引退レースというのが大きな話題となっているが、他にも魅力的な馬が揃っている。その中から今回はシュヴァルグラン(牡5歳・友道康夫厩舎)にスポットを当ててみよう。


シュヴァルグランはジャパンC勝利の勢いで、有馬記念も制するか

 シュヴァルグランは2歳時の2014年からGIII京都2歳Sで3着になるなど、重賞でも上位に入っていたが、頭角を現しはじめたのは3歳の秋だ。500万下(阪神・芝2400m)から1000万下(京都・芝2400m)、オリオンS(阪神・芝2400m)と3連勝。4歳を迎えてGII日経新春杯(京都・芝2400m)2着を経て、GII阪神大賞典(阪神・芝3000m)で重賞初制覇を果たす。

 秋にもGIIアルゼンチン共和国杯(東京・芝2500m)を制したが、GIでは昨年の天皇賞・春(京都・芝3200m)3着、ジャパンC(東京・芝2400m)3着、今年の天皇賞・春(4月30日)が2着と、勝ち切れないレースが続いた。

 そして今秋、GII京都大賞典(10月9日/京都・芝2400m)では1番人気に応えられず3着と敗れたが、前走のジャパンC(11月26日)では好位4〜5番手から直線で力強い伸び脚を見せ、キタサンブラック、レイデオロを破り、悲願のGI初制覇を果たした。

 前走も騎乗したヒュー・ボウマン騎手(オーストラリア)はIFHA(国際競馬統括機関連盟)の2017年ワールドベストジョッキーに選ばれた騎手。現役の世界最強牝馬と見られているオーストラリアのウィンクスなどの主戦騎手を務めている名手だ。2年前の中山でも騎乗していて、GIIホープフルSをハートレーで、OPディセンバーSをトーセンレーヴで勝利した。

 有馬記念でも14番人気のトーセンレーヴで、4角13番手からメンバー中最速となる3F(ハロン)34秒4の末脚を繰り出し、勝ったゴールドアクターから0秒3差の6着(3着キタサンブラックとは0秒2差)に持ってきており、有馬記念の乗り方は掴んでいるだろう。ちなみに、シュヴァルグランは昨年の有馬記念にも出走しているが、後方追走から6着にとどまっている。

 父ハーツクライは2005年の勝ち馬。当時のレースは7連勝中の無敗の三冠馬ディープインパクトが単勝オッズ1.3倍の圧倒的人気を集めていたが、それまで追い込む競馬が多かったハーツクライを、ルメール騎手が早めに仕掛けて押し切ったという大番狂わせのレースだった。

 ハーツクライ産駒は有馬記念で8戦して2013年ウインバリアシオンの2着が最高。しかし、産駒がデビューしてからの2011年以降の中山芝2500mの成績は7勝、2着8回と、18勝しているステイゴールドには及ばないものの、4勝のディープインパクト、3勝のシンボリクリスエス、キングカメハメハなどを上回る好成績を残している。

 シュヴァルグランは配合的にも、母の父マキャヴェリアンでヘイロー3×4のクロスがあるのは2010年の勝ち馬ヴィクトワールピサ(父ネオユニヴァース)と同じ。ヘイローのクロスは昨年の勝ち馬サトノダイヤモンド(父ディープインパクト)も持っており、有馬記念向きの配合とも言えるのだ。

 昨年は6着に敗れたレースとはいえ、今年はGI馬となりパワーアップしている。脚質的にも、最近は前目でレースを運ぶことも多くなって、より有馬記念に対応できる馬になった感がある。GI勝ちの勢いと名手の力と馬主(元メジャーリーガーの佐々木主浩氏)の強運で、再度のキタサンブラック撃破に期待したい。

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